研究課題/領域番号 |
12357003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 福井大学(医学部) |
研究代表者 |
安田 年博 福井大学, 医学部, 教授 (80175645)
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研究分担者 |
植木 美鈴 福井大学, 医学部, 教務職員 (00165656)
飯田 礼子 福井大学, 医学部, 助手 (40139788)
岸 紘一郎 群馬大学, 医学部, 教授 (30169841)
澤崎 一三 福井県警察本部, 科学捜査研究所, 主任研究官
澤崎 カズミ 福井県警察本部科学捜査研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
35,500千円 (直接経費: 28,900千円、間接経費: 6,600千円)
2003年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2002年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2001年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2000年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | 個人識別 / 法医学的応用 / Deoxyribonuclease / 尿 / 遺伝的多型 / 分子生物学 / 人類遺伝学 / 遺伝マーカー / 核酸分解酵素 / DNaseI / DNA多型 / 多型 / 分子進化 / DNase I / DNase II / モノクローナル抗体 / 脳下垂体 / deoxyribonuclease I / 抗体 / 哺乳類細胞発現系 / ソマトスタチン / 鑑識科学 / Deoxyribonuclease I / Deoxyribonuclease II / 多型形質 / 個人差 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
1.従前の研究から、報告者らはDNase IIが活性強度の差異に基づく遺伝的多型形質であることを報告した。DNase II遺伝子の近位プロモーター領域における一塩基置換(A-75G)によって遺伝子のプロモーター活性が大きく変動することを見出した。従って、DNase II多型はプロモーター領域における塩基置換による酵素産生量の変動によって生じたことが明らかとなった。 2.市販のDNA/RNA抽出キットを利用した簡便で効率良い尿試料からのDNA抽出法を確立した。本法を利用すると、従来法では困難であった凍結した尿試料からでも効率よく尿DNAを抽出することができた。得られたDNAはSTRなどDNA多型解析に利用でき、従って本法により尿試料からの個人識別能がさらに向上した。 3.等電点電気泳動法と活性染色法を併用した尿斑からの再現性よいDNase I型判定法を確立した。DNase I多型はDNA多型解析が困難な尿斑からの初めての有用な生化学的遺伝マーカーとなった。これによって、微量かつ陳旧な尿斑からのより精度の高い個人識別が可能となった。 4.DNase I多型の日本人における詳細な集団遺伝学的調査を実施し、法医学的応用の基盤を確立した。さらに、日本人集団ではDNase I多型の対立遺伝子分布に南北の地理的勾配があることが判明した。 5.DNase I遺伝子のイントロン4領域に新規なVNTR部位を見出した。これにより、DNase Iの個人識別能がさらに向上した。 6.DNase IおよびII多型検出に利用できるモノクローナル抗体を作成した。得られたモノクローナル抗体はイムノアフィニティークロマトグラフィーとしてそれぞれの酵素の精製に有用であった。 7.種々の脊椎動物由来DNase Iに関する分子生物・生化学的解析から、脊椎動物の広く分布するDNase Iの分子進化が解明できた。
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