研究分担者 |
細山田 真 杏林大学, 医学部, 講師 (00291659)
武田 理夫 杏林大学, 医学部, 助教授 (40255401)
金井 好克 杏林大学, 医学部, 教授 (60204533)
安西 尚彦 杏林大学, 医学部, 助手 (70276054)
金 徒慶 杏林大学, 医学部, 助手 (40327474)
稲富 淳 杏林大学, 医学部, 助手 (00311960)
車 碩鎬 杏林大学, 医学部, 助手 (50276200)
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配分額 *注記 |
43,160千円 (直接経費: 39,800千円、間接経費: 3,360千円)
2002年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2001年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2000年度: 28,600千円 (直接経費: 28,600千円)
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研究概要 |
新しいトランスポーターの分子同定 3年間の本研究により次のような新しいトランスポーターを単離同定することができた。 有機アニオントランスポターファミリー(SLC22) 有機アニオントランスポーター4,OAT4 (2000年度) 尿酸トランスポーター1,URAT1 (2002年度) カルニチントランスポーター2,CT2 (2002年度) ヘテロダイマー型アミノ酸トランスポーターファミリー(SLC7) Ascタイプアミノ酸トランスポーター1,Asc1 (2000年度) Ascタイプアミノ酸トランスポーター2,Asc2 (2001年度) アスパテート/グルタメートトランスポーター1,AGT1 (2002年度) コリントランスポーターファミリー(SLC5) 高親和性コリントランスポーター1,CHT1 (2000年度) ナトリウム依存性芳香族アミノ酸トランスポーターファミリー(SLC6) Tタイプアミノ酸トランスポーター1,TAT1 (2001年度) これらの分子同定に加えて、既に我々の研究室や他の研究室で単離され、次のようなトランスポーターの性質に関する詳細な検討を行った。 OAT1,OAT2,OAT3,LAT1,LAT2,BAT1,NBC-1,GLAST, Nramp2 トランスポーターの遺伝多型 薬物や環境化学物質の体内動態に関しての個人差についての検討を系統的に実施した。特に3年間の後半においては尿酸トランスポーター,URAT1の発見とその個人差を追求した。従来分子的実体が不明であった特発性腎性低尿酸血症の約90%の原因がURAT1の変異であることを明らかにした。従って同症の原因としてはURAT1の異常が主要な原因で、残る少数部分は未同定の因子によるものと結論できた。 URAT1と類似の機序はシスティン尿症にも認められた。システィンの輸送にはBAT1とrBATという2種類の膜タンパクが関与し、システィン尿症の患者解析ではBAT1とrBATが野生型の症例も存在するので未知のトランスポーターの同定が残された課題である。 薬物トランスポーターの中では有機アニオントランスポーター(OAT)ファミリーにはSNPは希有であるのに対し、有機カチオントランスポーター(OCT)ファミリーにはSNPが認められ、特にOCT2には何症例かのエクソンの変異体が見出された。これらの機能解析、並びに更に他のトランスポーターのSNPの検索は本研究課題終了後も引き続き遂行されるべき課題となった。
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