配分額 *注記 |
35,670千円 (直接経費: 32,100千円、間接経費: 3,570千円)
2002年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2001年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2000年度: 20,200千円 (直接経費: 20,200千円)
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研究概要 |
本研究では,脳内のニューロン活動を単一レベルの分解能でしかも高速で計測する共焦点レーザー顕微鏡システムを開発した.開発したシステムは,ステージ固定式顕微鏡(オリンパスBX50WI)上に高速スキャンシステム(横河電機CSU10)を設置したものと,同じくステージ固定式顕微鏡に共焦点レーザーシステム(オリンパスFV-300)を組み合わせたものの2つである.前者はイメージ・インテンシファイヤー付きの高感度高速カメラ(フォトロンFastcam-Net I2)で撮像すれば,2ミリ秒ごとに1024×1024画素の画像を取り込むことができ,広い範囲に分布する多数のニューロン活動を高時間分解能で同時計測するのに適している.その反面,画像の輝度が弱いので微小な蛍光変化をとらえるには難しい.したがって,脳内の多数のニューロン群のうち,どのニューロンがいつ活動するかを調べるのに適している.一方,後者は高速スキャン(2〜100ミリ秒)するにはラインスキャンや限定した領域に限って測定する必要があるが,高画質なのでニューロン活動の微小な変化をもとらえることができる.後者のシステムを用いて,透明な頭部をもつゼブラフィッシュ稚魚の後脳ニューロンの活動をカルシウム指示薬によりカルシウム・イメージングした.なかでも抑制性シナプス活動を世界で初めてイメージングすることに成功し,国内外の注目を集めた.さらに我々は,ステージ固定式正立顕微鏡(オリンパスBX50WI)のコンデンサーレンズの位置に対物レンズと光学系および高速ビデオカメラ(フォトロン Utlima1024)を組み合わせた計測システムをつくり,ゼブラフィッシュの逃避運動とニューロン活動を同時に測定するに至った.本研究で開発した光学計測システムにより,行動中の動物の脳ニューロン群活動を単一ニューロンレベルでしかも活動電位やシナプス伝達のおこる時間分解能で調べることが可能になった.
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