研究課題/領域番号 |
12371007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
上杉 富之 成城大学, 文芸学部, 助教授 (00250019)
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研究分担者 |
中山 まき子 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (90253236)
家永 登 専修大学, 法学部, 助教授 (30265706)
清水 昭俊 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (30009758)
出口 顕 島根大学, 法文学部, 教授 (20172116)
石原 理 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70176212)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
31,090千円 (直接経費: 25,900千円、間接経費: 5,190千円)
2002年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2001年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2000年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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キーワード | 新生殖医療 / 社会・文化的対応 / 国際比較 / マスメディア / 不妊治療 / 法制化 |
研究概要 |
本研究プロジェクトは、文化人類学を中心にして学際的な観点から、現代生殖医療を考える視点を比較検討すると同時に、現代生殖医療への各国の対応の実態を実地調査から明らかにすることを目的とした。また、現代生殖医療が親子や家族に及ぼす影響と、関連医療技術がもたらす社会・文化的問題を理論的に検討することを目的とした。 現代生殖医療を考える視点の比較検討では、医学、文化人類学、法学およびジェンダー研究の立場から各研究分野のテーマやトピック、理論的枠組みの特徴などをまず明らかにした。その結果、現代生殖医療を見る視点が研究分野ごとにかなり異なることを確認するとともに、生殖医療をめぐる諸問題が多岐にわたり、今後は学際的ないし超領域的観点からの研究が必要であることを改めて認識することとなった。 現代生殖医療への各国の対応の実態に関しては、イタリアやイギリス、フィンランド、デンマーク、フランス、スイス、アメリカ、カナダ、シンガポール、韓国などで調査研究を実施した。その結果、欧米では新生殖医療を規制する各種法規がすでにかなり整備されていること、その内容は国ごとにかなり異なること、近年の生殖医療の急激な進歩にともないさらに改正が進められていることなどが明らかとなった。これに対し、日本やシンガポールなどでは今まさにその種の規正法が制定されつつあること、その内容は各国の文化・社会事情を配慮したものになっていることなどが明らかとなった。 現代生殖医療が親子や家族に及ぼす影響については、文化人類学の立場から、新生殖医療技術の実用化にともない親子や家族の関係性ないし形態(構造)が変わる可能性があることを明らかにした。 関連医療技術がもたらす社会・文化的問題の検討では、臓器移植や輸血技術、病院での出産等の近代的な医療技術ないし思想の導入にともない、身体観や生命観さえもが変わりつつあることを明らかにした。
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