研究課題/領域番号 |
12410074
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
恒吉 僚子 (2002) 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (50236931)
佐藤 学 (2000-2001) 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70135424)
|
研究分担者 |
佐藤 学 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70135424)
藤田 英典 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30109235)
志水 宏吉 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (40196514)
馬越 徹 名古屋大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (60000030)
レヴィアルヴレスト クロード (CLAUDE Levi Alvares / LEVI ALVARES Claude) 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 助教授 (80284123)
恒吉 僚子 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (50236931)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 市民性教育 / シチズンシップ / 公的モラル / 国際比較研究 / 公民教育 / グローバリゼーション / 多文化教育 / 公共的モラル / グローバル教育 / 市民性の教育 / シチブンシップ / 市民権 / 国際比較 / シティズンシップ / 公教育 / 教育の公共性 |
研究概要 |
本研究では、最終年度の本年度は1)イギリスの研究担当者によるイギリスの海外調査(市民性教育の改革に関連してのインタビュー他調査)、及び、2)研究の総まとめとして海外協力者5人を招いての公開国際シンポジウムが行なわれ、100名の出席者と共に、終日、3年の研究についての活発な総括討論が行なわれた。 市民性教育は多面的であり、それが展開している社会的・文化的コンテクストによっても多義的に用いられている。こうした市民性の教育の多面性、多義性の広がりを意識しつつも、その体系的理解に向けて、最終年度の今年は、各国の状況を踏まえた共同研究者の間での論点の整理、理論と実態の体系的分析、特に世界の流れの中に日本を位置付けることに焦点が当てられた。 体系化作業の中で浮上してきた第一の断面は、市民性教育の理論的枠組みに関連するものである。従来の国民国家を越えた枠組みが模索され、また、市民性教育の土台となっていた市民性概念が流動化する中、グローバル時代における市民性教育の理論的土台をどう構築、再構築するのか、異なる社会的コンテクストにおける市民性概念の多義性と共通理解等について検討された。第二の断面は、今日における多文化状況が提起する多文化社会における市民性教育の抱える課題である。イスラエルでの市民性教育、アメリカにおける多文化教育と市民性教育の接点、多民族国家マレーシアにおける市民性教育が提起する課題等が検討された。世界の国々の中でも相対的に単一文化意識が強いと言われる日本における市民性教育と日本社会の多文化化、社会の多元性と市民概念の再考察等の作業が進められた。第三の断面においては、市民性教育と政治の関連性が焦点化され、海外研究者等の問題提起を受け、イギリスにおける状況、韓国における市民性概念の台頭、また、ジェンダー視点から見た市民性の教育課題、国際的に見た日本の特徴と課題等が検討された。第四の断面においては、公共性と市民性教育との相互関連が焦点化され、フランスの状況や理論的検討、公教育の方向性や役割等について市民性教育が問題提起する内容が分析された。 こうした総括的分析は、今年度中に東京大学出版協会からの出版に向けての最終調整が行なわれていると同時に、来年度の英文での出版に向けての調整が進められている。
|