研究課題/領域番号 |
12410093
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
片岡 一忠 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (50092515)
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研究分担者 |
楠木 賢道 筑波大学, 歴史・人類学系, 助教授 (50234430)
丸山 宏 筑波大学, 歴史・人類学系, 助教授 (00229626)
松本 浩一 筑波大学, 図書館情報学系, 教授 (00165888)
佐藤 文俊 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (50261748)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
2002年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2000年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 朝貢 / 官印 / 冊封 / 諸子 / 宗藩 / 外藩 / モンゴル王公 / 档案 / 道教 / 儀礼 / 内藩 |
研究概要 |
「藩」はまがき、垣根のことである。周代において周王室を守るために周王の子弟・親族(同姓)を諸侯として各地に分封したことに起源をもつ。漢代以降、朝貢してきた周辺の国の王に爵位を与えて冊封したことから、藩は周辺の諸国に拡大した。 十世紀以降になると、北方民族が中原の支配者となると、藩の概念が変化した。すなわち、遊牧民である北方民族は軍事集団として機能することから、その政権は軍事関係によって成立したものであった。遼(契丹族)・金(女真族)・元(モンゴル族)は政権に忠誠を誓った政治軍事集団を民族の別をこえて分封し、藩とした。明朝の藩は皇帝の諸子を各地に分封したものである。これは古代周室の行った同姓の藩の再現である。明朝宗室の藩ということから「宗藩」と称される。明朝の藩政策は、明皇室の藩屏として藩を財政的に優遇する一方、その専横を監視するため行動に制限を加えた。これに対して、清朝の藩は、北方民族の伝統を継承した。すなわち、異族であるモンゴル、チベット、ウイグルの王公・指導者を藩と位置づけた。かれらを、清朝皇帝の直属の軍事集団である八旗に対して、「外辺の藩」ということから、「外藩」と呼んだ。さらに、中国王朝の伝統である、朝貢国をも藩屏と位置づけ、「藩として封する」ことから「藩封国」と呼んだ。藩封-藩屏-藩属が同義となり、そして清末になると朝貢国も外藩と呼ばれるようになった。
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