研究課題/領域番号 |
12410098
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
松本 彰 新潟大学, 人文学部, 教授 (50165875)
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研究分担者 |
平田 雅博 青山学院大学, 文学部, 教授 (90181164)
立石 博高 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (00137027)
遅塚 忠躬 東京国際大学, 経済学部, 教授 (30083223)
佐々木 真 駒澤大学, 文学部, 助教授 (70265966)
原 聖 女子美術大学, 芸術学部, 教授 (20180995)
瓜生 洋一 大東文化大学, 法学部, 教授 (30107841)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2001年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2000年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 帝国 / 国民国家 / アイデンティティ / 主権 / 帝国主義 / 戦争 / ヨーロッパ / 近代化 / 国民国家アイデンティティ / 主権国家 / イギリス・フランス・ドイツ・スペイン / ブリテン |
研究概要 |
本研究プロジェクトは、遅塚忠躬/松本彰/立石博高編『フランス革命とヨーロッパ近代』(同文館、1996年)にまとめられた成果を継承し、ヨーロッパ近代についての総合的再検討をめざして、「帝国と国民国家」を統一テーマに設定した。3年間、ゲスト報告者を招いての合宿研究会やスペイン、バルセロナでのワークショップなど、多彩な研究活動を行い、このテーマについて多面的に明らかにしていくことができた。 3年間の議論のなかで、とくに焦点になったのは以下の点である。1)「帝国と国民国家」について論ずる場合、各国語の国、国家、くに、国民、民族、人種などにあたることばの意味するものについて、そもそも何を意味するのか、実態との関係を問い、比較史的に検討することが不可欠であること、2)とくにヨーロッパでは古代以来の伝統を持つ「帝国(Imperium)」概念が、近代以降どのように変容し、また日本語の「帝国」概念とどのような関係にあるのか、を検討する必要があること、3)「国民国家」とは、主権、領土、国民を三要素として成立する近代国家概念とどのような関係にあるのか、が重要な論点になること、3)「帝国と国民国家」を問題にするにあたって、国家と戦争、とくにすべての国民に「国家のために死ぬ」ことを強制する20世紀の総力戦との関係を見据える必要があること。 最近、ノラ『記憶の場所』、リーベン『帝国の興亡』、ネグリ/ハート『帝国』など、重要な本の翻訳が相次ぎ、「帝国と国民国家」をめぐる議論は、新しい段階に入りつつある。その点を確認しつつ、3年間の研究の総括をまとめるべく努力したい。
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