研究課題/領域番号 |
12410102
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
中谷 猛 (2002) 立命館大学, 人文科学研究科, 教授 (20086440)
大戸 千之 (2000-2001) 立命館大学, 文学部, 教授 (30066708)
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研究分担者 |
米山 裕 立命館大学, 文学部, 助教授 (10240384)
高橋 秀寿 立命館大学, 文学部, 教授 (70309095)
小田内 隆 立命館大学, 文学部, 教授 (20185606)
佐藤 卓己 国際日本文化研究センター, 助教授 (80211944)
中井 義明 同志社大学, 文学部, 助教授 (70278456)
大戸 千之 Ritsumeikan University, Faculty of Letters, Professor (30066708)
望田 幸男 同志社大学, 文学部, 教授 (40066155)
今関 恒夫 同志社大学, 文学部, 教授 (40066254)
芝井 規子 (山辺 規子) 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (00174772)
松原 広志 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (70131315)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | マイノリティ / 迫害 / 差別 / 救済 / ユダヤ人 / ジプシー / 少数民族 / 移民 / 同性愛者 |
研究概要 |
今日の社会史研究がたんに新しい事実の発掘ばかりではなく、歴史への眼差し自体における刷新であることはいうまでもない。マイノリティ問題はその典型例といえよう。とくに、この問題がどの地域、時代にも偏在している事実は、比較史的研究への新しい展望を開く可能性をもつ。今回の共同研究の最終的なねらいはこの点にあったが、作業の過程で多くの認識、発見があったにもかかわらず、なお体系的な比較考察にはいたらず、そのための基礎作業にとどまった。しかし、分担研究者による個別テーマのリサーチはこの問題の多様なありようを明らかにし、同時に、いくつかの重要な共通認識を示している。 (1)マイノリティは、その時々のマジョリティとの関係において多様なあり方を示す。報告書の各論文は、古代ギリシアのポリス、中世のキリスト教社会、都市コムーネ、大学、ギリシア正教会、プロテスタント諸教会、国民国家、現代の大衆社会など、多様なコンテクストにおけるマイノリティの存在形態を、明らかにしている。 (2)マイノリティの問題の分水嶺は、近代国民国家の形成に求められること。近代国民国家は、政治経済ばかりではなく、言語・文化・思想・意識を含めた人間存在の一元性、均質性を追及し、それに適合しない他者、逸脱者は押しなべて排除や同化の対象となった。「理性」「普遍性「自由平等」「人権」といった近代の諸理想は、ある意味ではこの同一化社会のイデオロギーであり、マイノリティはそこでは「非人間的」な「特殊な」存在として否定的に位置付けされざるをえない。 (3)マイノリティの側のアイデンティティ形成の歴史的分析の必要性。抑圧、迫害という面ばかりではなく、彼らがいかに「対抗アイデンティティ」を形成し、独自の宇宙を形成したのか。資料的な困難ゆえに、ここではなお課題の重要性の確認にとどまった。
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