研究課題/領域番号 |
12410115
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
玉城 政美 琉球大学, 法文学部, 教授 (30101455)
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研究分担者 |
大胡 太郎 琉球大学, 法文学部, 助教授 (30253941)
狩俣 繁久 琉球大学, 法文学部, 教授 (50224712)
赤嶺 政信 琉球大学, 法文学部, 教授 (40192893)
久万田 晋 沖縄県立芸術大学, 附属研究所, 助教授 (30215024)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 儀礼歌謡 / 奄美 / 沖縄 / データベース化 / 映像・音声資料 / 『南島歌謡大成I沖縄篇上』 / 池野無風ノート / 『南島歌謡大成』 |
研究概要 |
琉球文学のジャンルは、その多くが口頭で伝承されてきているが、近代化、過疎化、高齢化、方言を使わない世代の増加などの事情によってその存続・継承が危機的な状況にあるので、その記録・保存が早急な課題である。ところで、歌謡は、儀礼・儀式などの場で曲とパフォーマンスを伴うのが通例であるので、歌詞の意味の解釈、パフォーマンスの意味の解釈、そして両者の相互作用のありかたをとおして、現場における歌謡の内容・機能を解読することが必要となる。歌謡とそれをとりまく環境との相互作用の実態把握と歌謡の内容・機能を解読することが、歌謡研究の基本的な課題である。このことをふまえて、本研究では、第一に、奄美沖縄諸島の儀礼歌謡を良質な映像と音声で記録し、恒久的な保存を図ることを目的とした。そのために各地域で行なわれている祭祀・儀礼の現地調査を実施し、デジタルビデオ、デジタル録音テープなどの機器を用いて記録し整理した。そのことによって映像・音声資料の一般への提供が容易になった。第二に、上記の調査でえられた歌詞およびすでに出版刊行された歌謡資料や民俗社会で使用されている「歌詞カード」類を収集し、パソコン上にデータベース化した。こうすることによって、歌詞の伝承状態、地域別の歌謡の分布状態を把握することが可能になり、さらに地域を越えて存在する、歌詞の類似関係=類歌を比較検討することが可能になった。また、一部の歌詞については「単語索引」を作成し「琉球歌謡語辞典」を作成するための準備とした。その際、方言の大きく異なる奄美、沖縄両地域で共通の原理を用いて検索できるシステムを構築した。そのシステムとは、単語の「見出し語」を琉球祖語で表記することである。現在の方言は、発音の面で著しい地域差があるが、それを祖語に遡ることで統一的な形式をえることができる。
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