研究課題/領域番号 |
12410119
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柴田 元幸 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (90170901)
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研究分担者 |
高橋 和久 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (10108102)
平石 貴樹 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (10133323)
HUGHES G. E. H. (HUGHES G. E. H) 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 客員教授 (10281700)
大橋 洋一 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20126014)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 英語圏文学 / イギリス文学 / アメリカ文学 |
研究概要 |
本プロジェクトが始動したのち、英語圏文学の人種的・言語的多様化の傾向はますます強まっており、かりに「イギリス文学」「アメリカ文学」といった呼称を用いるとしても、それがもはや特定の人種に属すものではないことは今や自明である。いわゆるマイノリティの文学が20世紀英語圏文学において占める重要性はきわめて大きい。ここ10年の現代文学をとってみても、サルマン・ラシュディ、カズオ・イシグロ、ハニフ・クレイシ、ジュンパ・ラヒリといった非アングロ=サクソン系作家の活動を抜きにして考えることは不可能である。 また、そうした文学の擡頭によって、20世紀の文学のみならず、これまでの英語圏文学も違った視点から捉えられるようになっている。現在における変化が、過去をも変化させるのである。これは、マイノリティ作家がマイノリティの立場から過去の作品について論じたり、過去の作品を下敷きにしたパロディを書いたりすることによって生じる。 また、マイノリティをめぐる文学にあっては、往々にして作家が属すエスニシティが賞揚され、主流白人文化が仮想敵視される傾向にあり、多様化が単にミニナショナリズムの並立に終わる場合もある。が、より創造的な場合にあっては、たとえばアングロ=サクソン系白人作家リチャード・パワーズがユダヤ人を父、アフリカ系アメリカ人を母に持つ兄弟を主人公とする作品を最近発表するなど、複雑な視座からすぐれた作品が書かれる事態も生じている。
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