研究課題/領域番号 |
12410120
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
藤田 實 関西大学, 文学部, 教授 (40029658)
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研究分担者 |
入子 文子 関西大学, 文学部, 教授 (80151695)
物部 晃二 関西大学, 文学部, 教授 (80067652)
今西 雅章 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (90084029)
吉中 孝志 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30230775)
山田 由美子 神戸女学院大学, 文学部, 教授 (50200754)
石坂 恒 関西大学, 文学部, 教授 (50141940)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
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キーワード | シェイクスピア / グローブ座 / イコノロジー / 演劇空間 / メランコリー / 視覚的要素 / 古典的柱式 / ルネッサンス / 芸術活動 / スタイル / パフォーマンス / 図像 / 視ること / 眼 / イコーニック / 再構築 / 表象 / ロマンス・ロマンス劇 / 解体 |
研究概要 |
当研究グループの研究者は「英米文学研究における中世およびルネッサンスのイコノロジーの影響と機能の諸側面を、特に中世とルネッサンス時代の文学と演劇が哲学的・宗教的・社会的・政治的主題を扱う際の視覚的イメージやシンボルの使用との関連において明らかにしてきた。吉中教授は主にマーヴェルの詩に焦点を合わせ、17世紀イギリスの宗教と政治の状況が彼の詩に綿密にの織り込まれているか、また図像解釈学的分析が彼の詩の複雑なイメジャリーに効果的に応用しうるかを吟味している。山田教授はイニゴー・ジョーンズがベン・ジョンソンとスチューアート朝仮面劇で協力した問題を調査している。同教授は、ジョーンズが仮面劇を制作するに当ってルネッサンスの芸術と建築の視覚的要素を用い、またイタリア仕込みの衣装や舞台装置を用いて観客の視覚に訴えるように仮面劇を制作するのに熱意を示した問題を論じている。ホーソン文学研究の入子教授は、植民地時代のアメリカの文化に対するヨーロッパ・ルネッサンスの影響を研究中だが、ルネッサンス的メランコリーの観念の研究とその観念がホーソンのロマンスに及ぼした影響の諸側面を例証している。今西教授は、エリザベス朝劇場がある点では本質的に古典古代の神殿や劇場の再生と考えており、エリザベス朝の演劇空間の図像学的性格を研究し、シェイクスピアが神秘と宇宙に対する観客の感性を自由に操作しうる劇場で、彼の最後期の劇、すなわちロマンス劇を制作するのに成功したその方法を調査している。研究代表者である藤田は、上記の各研究者のそれぞれの研究の主題にできる限り不揃いのなきよう努めるとともに、自己の研究の中心をエリザベス朝のグローブ座の開放舞台の左右両側にある古典的柱式の柱の図像学的性質と機能を主として調査した。哲学と美学が専門の物部教授は、個々の研究者にたいしてイコノロジーに関する必要な専門的知識を細かく供給する一方、「見る行為」(Sehen)とその行為の対象となる「もの」(Dinge)との間の美学的関係に研究的関心をよせ、科学的ないし技術的に認識されるものと感覚器官、とくに視覚で知覚されるものとはけっして同一ではないという事実に注目した。
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