研究分担者 |
小木曽 啓示 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (40224133)
川又 雄二郎 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90126037)
桂 利行 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40108444)
中山 昇 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10189079)
森 重文 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00093328)
堀川 穎二 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40011754)
寺杣 友秀 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50192654)
高木 寛通 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (30322150)
伊原 康隆 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (70011484)
齊藤 恭司 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20012445)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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研究概要 |
研究代表者は,複素シンプレクティック多様体からの正則写像の構造を調べ、それに関連して射影空間や二次超曲面の数値的特徴付けに関して、一連の基本的結果を示した.その一つの定式化は、次のように述べられる.n次元非特異Fano多様体Xの「長さ」l(X)を,CがX上の有理曲線を動くとき(C,-K_X)の最小値として定義すれば,2【less than or equal】l(X)【less than or equal】n+1であって,l(X)=n+1(l(X)=n)となることとXがP^n(n次元二次超曲面)と同型であることは同値である. このような特徴付けはこれまでに知られている諸結果をすべて含み,格段に応用範囲を広げる.射影空間の特徴付けはとくに複素シンプレクティック多様体の研究に有効であって,複素シンプレクティック多様体からの射について次のような構造定理が得られた. ・Yを2n次元射影的複素シンプレクティック多様体,π:Y→Yを正規射影多様体への双有理射,E⊂Yをπの例外集合の既約成分とし,β=π(E)とおけば,βは(一般には特異点をもつ)2m次元複素シンプレクティック多様体で,Bの一般の点b∈Bに対してπ^<-1>(b)⊂EはP^<n+m>と同型.Bが一点(m=0)のときは,E【similar or equal】P^nのXにおける解析的近傍は,P^nの余接束における0切断の近傍と同型である. ・Yを2n次元の射影的原始複素シンプレクティック多様体(H^0(Y,Ω^2_Y)【similar or equal】C),Xを正規射影多様体で0<dim X<2nをみたすもの,f : Y→Xを全射,σ:X→Yをfの切断とすると,X【similar or equal】σ(X)【similar or equal】P^μとなり,fのファイバーはLagrange部分多様体族による積分系をなす. 上記以外の研究代表者の成果として,J. Kollar,森重文,高木寛通との共同研究では標準特異点のみをもつ3次元Fano多様体の有界牲を示した.これはPicard数1,Q分解的,かつ端末特異点しかないという条件下で川又雄二郎が得ていた結果を一般化したものである.
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