研究分担者 |
勝田 篤 岡山大学, 理学部, 助教授 (60183779)
田村 英男 岡山大学, 理学部, 教授 (30022734)
清原 一吉 岡山大学, 理学部, 教授 (80153245)
塩谷 隆 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90235507)
加須栄 篤 金沢大学, 理学部, 教授 (40152657)
森本 雅治 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (30166441)
吉野 雄二 岡山大学, 理学部, 教授 (00135302)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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研究概要 |
代表者の酒井は,リーマン多様体における種々の計量不変量の間に成り立つ関係,また計量不変量と空間構造の関連をテーマとして研究を続けてきた.本科学研究費の援助のもとで,特にリーマン多様体における距離関数の挙動を中心として研究を行った. 1.平成9年度〜平成10年度科研費の補助(基盤研究(C)(2):曲率と空間構造:課題番号09640109)の下で,その勾配ベクトル場のノルムが一定の関数を許容するリーマン多様体の構造に関する研究を始めた.これは距離関数の持つ著しい性質で,モデル空間のねじれ積の特徴づけとその摂動版に関する結果を得たが,本科研費の下でこの研究の最終整理の段階を行った. 2.距離関数のモース理論をさらに発展させること:リーマン多様体Mの1点pからの距離関数dpは微分可能でない点を持つが,モース理論に対応してこの場合も危点の概念を幾何学的に定義することができる.他方,通常の可微分関数のモース理論では危点の指数の概念が重要な役割を果すが,距離関数の場合は危点の指数の概念は明確ではなかった.そこで,点pの切断跡(cutlocus)C(p)が扱いやすい非退化性の構造を持つ場合に,切断跡がWhitneyの層化構造を持つことを示し,危点の指数の概念を導入して距離関数のモース理論を展開することを試みた(伊藤仁一との共同研究).ただし,これに関してV.Gerschkovich-H.Rubinsteinによる仕事があることがその後判明し,我々の結果と重なる部分もあってさらに検討する必要がある. また,アレキサンドロフ空間の距離関数に関する計量不変量の挙動と構造定理を,博士課程学生のテーマとして与え,検討をおこなって球面に関連する場合に結果を得た. 他に,酒井は総合報告"Curvature-Until the twentieth century, and the future?"および「リッチ曲率が下から押さえられた多様体族とその極限」出版準備のための検討をおこなった. 3.分担者達の行った研究で上記課題に特に関連するものとして,清原は,楕円面の一点の切断跡の構造を決定した.勝田は,境界付きリーマン多様体のラプラシアンのスペクトル逆問題の安定性を研究し,加須栄はリーマン多様体,より一般にリーマン多面体やサブリーマン多様体を含む正則ディリクレ空間のスペクトル収束の研究を行った.塩谷は,リーマン多様体の収束・崩壊とラプラシアンのスペクトルの研究,アレキサンドロフ空間上の幾何と解析を研究した.田村は解析の観点から,シュレディンガー作用素およびディラック作用素に関する研究を行った.
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