研究課題/領域番号 |
12440069
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
岡田 憲志 京都産業大学, 理学部, 教授 (90093385)
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研究分担者 |
吉村 喜男 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 名誉教授 (50013397)
小林 正明 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (40013388)
竹内 富士雄 京都産業大学, 理学部, 教授 (40121537)
千葉 雅美 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60128577)
牧 孝 産業医科大学, 環境管理学部, 教授 (40037198)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | QCD / ハドロニック原子 / シンチレーティングファイバー / カイラル摂動 / トポロジカルトリガー / ππ散乱長 / π^+π^-原子 / PSPM / 中間子原子 / シンチレーティングファイバ / 位置検出型光電子増倍管 / ハイドロニック原子 / DIRAC / トポロジロルートリガー |
研究概要 |
この研究の目的は、π^+とπ^-がクーロン力でゆるく束縛したπ^+π^-原子の崩壊寿命を直接測定することで、π中間子のS波散乱長を求め、この散乱長をカイラル摂動理論で計算した散乱長と5%以内の精度(寿命で10%)で比較することにより、非摂動領域での量子色力学(QCD)の検証を行うことでした。1999年に始まった本実験は、当初の陽子ビーム強度1x10^<10>pppから2003年秋には2x10^<11>pppと20倍にまで増やすことができ、ほぼ計画時の統計精度を得ました。π^+π^-原子測定データ中に含まれるpπ^-データを解析した結果Λ粒子の質量をM_Λ=1115,790±0.395MeV/c^2を与え検出器系の性能の良さを裏付けました。その間、π^+π^-原子を生成する標的も主にNi、Tiを用い特にNi標的では、シングル層と合計が同じ厚さのマルチ層の両者を交互に用いバックグラウンドの補正をやり易くしています。プロポーザルが採択されたときから8年後の現在、カイラル摂動計算の技術が向上し寿命をσ=3.3%の精度で予言できるようになっています。一方DIRAC実験で測定された寿命の精度は現在σ=12%程度なので、新たに測定器系を増強し測定を継続する必要があります。その計画の一環として、現在日本東海村に建設中で2007年に稼動予定の50GeV大強度陽子加速器施設J-PARCでの実験に対するLetter of intentを提出し採択されました。また、この実験の難しさだった、前方検出器上で2x10^7/secという膨大な二次粒子の中から、π^+π^-原子の崩壊に伴う事象を選別するために日本グループが開発した4次元トポロジカル検出器は2個のπ粒子間の距離をリアルタイムで高速に識別するトポロジカルな情報を与え実験の実施を可能にしました。
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