研究分担者 |
野村 正 京都大学, 大学院・理学研究所, 助手 (10283582)
小松原 健 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (30242168)
小林 正明 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (40013388)
玉川 洋一 福井大学, 工学部, 助教授 (40236732)
能町 正治 大阪大学, 大学院・理学研究所, 教授 (90208299)
佐藤 任弘 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (10013418)
新川 孝男 防衛大学校, 応用科学群, 助教授 (70171064)
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配分額 *注記 |
12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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研究概要 |
K+→π+υυ崩壊に代表されるような稀崩壊現象を統計精度を上げて測定するためには,大強度のK+ビームが必要となる。このような実験では大量のK+崩壊のバックグラウンドの中から,求める稀崩壊事象を高速・高効率で選別し,信頼性のある高純度のデータ収集を行わなければならない。このために (1)プログラマブル・ロジックデバイスを用いたトリガー回路システムを開発し,BNLで実施中の実験装置に組み込んで性能評価を行い,期待通りの良好な成果が得られた。この成果はモントリオールでのIEEE国際会議にて報告された。 (2)ビームライン上の入射K+を,π+,μ+,γ等のバックグラウンドから高精度で分離することを目的とした測定器開発を進めた。その一つとして,PWO結晶シンチレータをチェレンコフ放射体に変える開発研究を行った結果,光学的にも耐放射線の観点でも非常に優れたチェレンコフ放射結晶を開発することに成功した。国際会議や論文として報告された。 (3)大強度ビームに起因する光電子増倍管のゲイン変動を調べるため,モニターシステムを開発しBNLで実施中の実験装置に組み込んで性能評価を行った。その結果,ビーム・スピル内のゲイン変動までモニターすることに成功し,詳細なゲイン較正を行う方法を見つけることができた。この結果は国際会議で報告された。 (4)K+の崩壊寸前の軌跡とdE/dXを測定して,粒子の種類,位置,静止レンジを測定することを目的としたシリコンストリップ検出器(SSD)の開発を行った。不感領域のない密閉型検出器を実現するために大有効面積SSDだけを検出器の中に入れ,2mのフラットケーブルを介してプリアンプを装置外に設置し,要請される低ノイズ・高レイトでの測定が可能なシステムの開発に成功した。 (5)FNALのCKMグループとK+飛行崩壊実験の検討を行うとともに,γ線測定器開発研究を共同で開始した。
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