研究課題/領域番号 |
12440080
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
溝川 貴司 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (90251397)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
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キーワード | 逆光電子分光 / off-plane eagle型配置 / 分散マッチング / 真空紫外線 / 平行平板型電子源 / 非占有状態 / 銅酸化物 / ルテニウム酸化物 / 真空紫外線分光 / 電子線エネルギー分析器 / off-plane eagle 型配置 / 低次元遷移金属酸化物 |
研究概要 |
平成12年度はoff-plane eagle型配置での真空紫外線のレイトレースを行うプログラムを作成し、期待されるエネルギー分解能、強度の見積もりを行い、真空紫外線の強度を十分に確保するために曲率半径0.5mの凹面回折格子(刻線密度1200本/mm)を用いることを決定した。その結果、真空紫外線と電子線のエネルギー分散をマッチングさせるためには、10eV程度のエネルギーで15meV/mmの分散をもつ電子線1μA程度を供給する電子源が必要となった。この条件を満たす電子源として平行平板型電子源が適しているとの結論に至り、平成13年度以降、この平行平板型電子源の評価および改良を行った。この平行平板型電子源は最も技術的に困難な部分であり、高エネルギー分解能逆光電子分光装置開発の成否を分ける。逆光電子分光の設計および平行平板型電子源の製作について、平成14年1月および平成15年1月の日本放射光学会、平成14年3月、平成14年9月、平成15年3月の日本物理学会において計6件の研究成果発表を行った。平成15年3月の時点で、ついに1μA以上の電子を供給する平行平板型電子源が完成するに至った。 当研究では、逆光電子分光装置を用いて遷移金属酸化物等の非占有状態を調べることを最終的な目的としている。その予備的な測定として、1次元構造を持つ銅酸化物の電子状態を角度分解光電子分光で明らかにした。また、2次元構造を持つルテニウム酸化物の非占有状態をX線吸収分光によって調べ、その非占有状態が期待通りに興味深いことを発見した。しかし、非占有状態を調べることが懸案となっているこれらの遷移金属酸化物の逆光電子分光測定を行うまでに至っていない。今後、高エネルギー分解能逆光電子分光装置を完成し、1次元・2次元構造を持つ銅酸化物およびルテニウム酸化物の逆子電子分光測定を行う予定である。
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