研究課題/領域番号 |
12440104
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
佐藤 英行 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (80106608)
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研究分担者 |
菅原 仁 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (60264587)
青木 勇二 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (20231772)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
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キーワード | 充填スクッテルダイ / 一軸性圧力効果 / de Haas-van Alphen効果 / 電子輸送効果 / 熱電材料 / 四極子秩序 / 重い電子超伝導 / 近藤効果 / 充填スクッテルダイト / 四重極子秩序 / Shubnikov-de Haas振動 / 四重端子相互作用 / 重い電子 / 電子比熱 / 四重極子相互作用 |
研究概要 |
純良単結晶育成:特に、REFe_4P_<12>、RERu_4Sb_<12>、REOs_4Sb_<12>系の軽希土類(RE=La, Ce, Pr, Nd)の大型単結晶の育成を行い、多くの研究グループとの共同研究に供した。 本年度の顕著な結果のうち、特にPr化合物に関する部分を以下に概説する。 (1)PrFe_4P_<12>:SR測定を行い、基底状態が非磁性であることをより高い程度で確認した。また、低温・磁場中での中性子線回折実験により、磁場誘起の反強磁性成分と強磁性成分を詳しく評価する事により、低温秩序相が四重極秩序である事を明らかにした。また、PrサイトのLa置換を行い、電子輸送・磁気・熱測定を行い、低温秩序相が置換に対し極めて脆弱であり、強磁性的な秩序が発生する事を見出した。 (2)PrOs_4Sb_<12>:de Haas-van Alphen (dHvA)効果を測定し、フェルミ面は参照物質のLaOs_4Sb_<12>と変わらず4f電子は局在しているにもかかわらず、重い有効質量が存在することを直接確認した。NMRの共同研究により、1/T_1はコヒーレンスピークを示さないが、等方的なギャップを示すという特異な超伝導性を捉えた。磁場中での熱伝導角度依存の測定から、点ノードの存在を示す異方的なギャップの存在が示唆され、更には対称性の変化を伴う二段転移を見出して超伝導相図を決定した。比熱、磁化の磁場・角度依存性測定を系統的に行い、局在的モデルの範囲で、結晶場基底状態としてΓ_1以外ありえないことを明示した。 (3)PrRu_4P_<12>:Pr充填スクッテルダイトとしては、初めて興味深い金属-非金属転移を見出された、重要な物質であり、転移の起源としてフェルミ面のネスティングモデル(NM)が提案されているが、解明されていない。その参照物質、LaRu_4P_<12>純良単結晶でのdHvA効果によりフェルミ面の決定を行い、また、PrRu_4P_<12>の純良単結晶での電子輸送、比熱測定を行いった。結果として、NMのみでは理解できないこと、極低温領域に磁気的に敏感な相が存在することを見出した。
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