研究課題/領域番号 |
12440111
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
井元 信之 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 教授 (00313479)
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研究分担者 |
小芦 雅斗 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教授 (90322099)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 量子情報処理 / 量子暗号 / 量子コンピューティング / 量子エレクトロニクス / エンタングルメント / 量子演算 / 線形光学量子演算 / デコヒーレンス / 2光子干渉 / 4光子干渉 / 量子テレポーテーション / 量子光学 / 非線形光学 / 原子のボーズアインシュタイン凝縮 |
研究概要 |
量子情報とは何か?これを考えるためにはまず「古典情報とは何だったか?」を思い返せばよい。すなわち、1948年にシャノンが明らかにしたように、古典情報とは「そのファイルを圧縮・解凍するにあたり、これ以下の数のビット数に圧縮できない」ようなビット数を、元のファイルの情報量と定義したのであった。これと同様に考えれば、量子情報の量とは「その量子ファイルを圧縮するにあたり、最低限必要な量子ビットの数と古典ビットの数」をもって、その量子ファイルの「量子情報量」および「古典情報量」とすればよいことがわかる。しかし量子の場合、シャノン理論ほど単純でなく、長らくオープンクエスチョンであった。 我々はこの問題に最終回答を与えた。すなわち、与えられた量子ファイルに対し、量子情報量と古典情報量を正確に求める数学的手順を示すことに成功したのである。その手順はシャノン理論の「対数関数によるエントロピー表式」ほど簡単ではないが、群論のシュアーの補題と類似の手法で数学的に厳密に記述される。これはPhys.Rev.Lett.誌に論文となった(Koashi and Imoto : PRL87(2001)017902)。ここに至って「量子情報とは何か?」という問いに初めて完全なる回答が与えられたのである。
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