研究課題/領域番号 |
12440114
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
立川 真樹 明治大学, 理工学部, 助教授 (60201612)
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研究分担者 |
小田島 仁司 富山大学, 理学部, 助教授 (50233557)
梶田 雅稔 (梶田 雅棯) 独立行政法人通信総合研究所, 電磁波計測部門, 主任研究員 (50359030)
森脇 喜紀 富山大学, 理学部, 助教授 (90270470)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | トラッピング / シュタルク効果 / 四重極電場 / マヨラナ効果 / 光トラップ / レーザーアブレーション / 極低温分子衝突 / 分子衝突 / 放射圧 / 極性分子 / レーザーアゴレーション / 勾配力 / 結晶析出 |
研究概要 |
光による原子の運動制御技術は近年急速な発展を遂げ、レーザー冷却やトラッピングに代表されるように幅広く応用されている。ところが、一般に分子と光の相互作用は原子に比べて弱く、従来の方法による分子の運動操作は非常に困難である。そこで本研究では、高圧電極や強力なレーザー光によって大きな電場勾配を作り出し、それによるシュタルク効果を利用して気体分子を空間に捕捉する新技術の確立を目的とする。本研究の成果は、以下の3つに大別される。 1.四重極静電場中の極性分子の運動について理論的に考察し、空間捕捉されるための諸条件やトラップ寿命、トラップ内での分子衝突断面積などの特性を明らかにした。マヨラナ効果により生じる重心運動の軌道不安定性について古典モデルによる解析を行い、電場の強いトラップ外周を回る分子は数秒程度の十分長い寿命を持つことを確認した。また、分子をトラップに導入する際予備冷却によってその蓄積効率は大幅に改善する。そのためのリング型電極を用いた新しい分子減速法を提案した。 2.光トラップによる閉じ込め効果を確認する予備実験として、飽和溶液から析出する結晶微粒子をレーザー光の焦点に集積させる実験を行った。ビーム中に集められた結晶は球形をしており、電子線回折の結果から多結晶であることがわかる。レーザー電場による勾配力で析出途中の微小な単結晶がビーム中心に集められ、お互いに結合することで多結晶粒になったと考えられる。これは、レーザー捕捉が結晶成長の制御に利用できることを示唆する新しい成果である。 3.光トラップのなかで分子を生成するために、トラップ光自身の熱効果を利用した分子性結晶のレーザーアブレーションを提案した。現在、炭酸ガスレーザーの焦点に残留した分子を光イオン化により高感度に検出する実験が進行中である。
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