研究課題/領域番号 |
12440116
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
島 伸和 神戸大学, 内海域機能教育研究センター, 助教授 (30270862)
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研究分担者 |
伊勢崎 修弘 千葉大学, 理学部, 教授 (60107943)
兵頭 政幸 神戸大学, 内海域機能教育研究センター, 教授 (60183919)
山崎 俊嗣 独立行政法人産業技術総合研究所, 海洋資源環境研究部門, 研究グループ長
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2000年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | マリアナトラフ / 背弧海盆 / 海洋底拡大 / 海底電位差磁力計 |
研究概要 |
本研究では、海底電位差磁力計を新たに開発し、背弧海盆であり海底拡大がはっきりしているマリアナトラフをターゲットにして、マリアナトラフの詳細なテクトニクスの解明と、マリアナトラフ付近での電気伝導度構造の推定を行なった. 開発した海底電位差磁力計は、すでに実用段階に入っており、その大きさとしては世界最小レベルであり、機動力という点でも優れている.また、この電極には、FILLOUXタイプの電極を採用して、このタイプの電極を国内で安定した性能で作る体制を整えた. 海上での観測で得られた海底地形、重力、地磁気データを解析することにより、次のように詳細なテクトニクスをあきらかにした. (1)北緯16〜18度付近は、約6Maに海底拡大を開始した.拡大速度(片側、以下同じ)は20mm/年程度と遅い. (2)北緯16度以北では、拡大開始時の拡大軸の走向は北北西-南南東であった.つまり、トラフ北部では西マリアナ海嶺の走向にほぼ平行であるのに対し、南へ行くに従い西マリアナ海嶺とは斜行するようになる.トラフ中部及び北部では、現在の拡大軸の走向は南北に近い. (3)北緯14度以南のトラフ南部では、海底拡大は3Ma頃開始し、拡大速度は35mm/年程度と中部・北部よりやや速い.中軸谷が存在せず、地形的には東太平洋海膨型の速い拡大の特徴を持つ. (4)北部マリアナトラフにおいては、リフフティング/海底拡大の境界は北緯22度付近にある.北緯20〜22度では約4Maに拡大を開始した. 1年間設置して観測した海底電位差磁力計によるデータの初期的な解析結果より、マリアナ島弧火山下には、70kmの深さに部分溶融と見られる電気伝導度の高い領域があることがわかった.また、マリアナトラフ下には、数10kmのリソスフェアに対応すると考えられる低電気伝導度層が存在することを明らかにした.
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