研究概要 |
本研究では,地殻浅部の脆性破壊領域から深部の塑性変形の領域までの活断層・地震断層および断層せん断帯内部に共存するカタクレーサイト・シュードタキライト・マイロナイトなどの断層岩の組織構造・断層物質の総合分析および断層幾何形態の解析などの研究を行い,活断層・地震断層と断層破砕帯内部構造・震源断層岩の形成メカニズムとの関連性が明らかにされた.また,本研究の期間中に発生した,平成12年10月6日の鳥取県西部地震(Mj7.6)および平成13年11月14日の中国昆崙山中部地震(Ms8.1)では,地震断層の破壊メカニズムと被害との関係が本研究の主旨である断層破壊メカニズムの解明と密接に関連しているため,地震直後現地で地震断層と地震被害の調査を行った.これらの活断層・地震断層と断層破砕帯内部構造と地震被害との関連性が明らかにされた. 1999年台湾集集地震に伴った大規模な地滑りなどの調査をも行った.その結果,(大地震による大規模な地滑りの摩擦熱により形成されたシュードタキライトが世界で初めて発見された.
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