配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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研究概要 |
1.比較解剖学的研究 棚部と佐々木は、米国の研究者と共同で米国ネバダ州のペルム系から世界で初めてアンモノイド類の体管軟部組織を見出し、その解剖学的特徴を詳細に記載した(Tanabe et al.,2000)。棚部は海外研究者と協力して、北海道および米国内陸部産の標本に基づき、白亜紀アンモノイド類の顎形態の特徴を記載し、その比較解剖学・系統分類学上の意義を考察した(Tanabe & Landman,2002)。また、米国オクラホマ州の石炭系から産した例外的に保存のよい頭足類の口球部を記載するとともに、それがアンモノイド類のものであることを明らかにした(Tanabe, Mapes and Kidder,2001)。 2.比較発生学的研究 棚部は海外研究者と協力して、米国カンザス州の石炭系から産したゴニアタイト目アンモノイドVidriocerasの胚殻の表面装飾と腹側の彫刻を電子顕微鏡を用いて詳細に観察記載し、その発生学・系統学的意義を考察した(Tanabe, Kulicki, Landman & Mapes,2001)。 3.系統分類学的研究 重田は、ロシア沿海州および米国各地から産した後期古生代アンモノイド類の胚殻内部構造を比較検討し、セラタイト目の起源がプロレカニテス目に由来するという結論を得た(Shigeta et al.,2001)。また、棚部はNeil H. Lanmdan、東大大学院生の吉岡由紀両氏と協力して、北海道および北米内陸部産の白亜紀後期アンモノイド類の初期殻体内部形質を調べ、いくつかの質的形質の形質状態が同種内で安定し、系統解析に利用できることを明らかにした(Tanabe, Landman and Yoshioka, in press)。
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