研究課題/領域番号 |
12440153
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
比屋根 肇 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70192292)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 二次イオン質量分析計 / 難揮発性包有物 / コンドルール / マグネシウム同位体 / 酸素同位体 / 希土類元素 / 超難揮発性成分 / 炭素質隕石 / リム / 同位体異常 / 微量元素 / エネルギーフィルター法 / フリーズソー / イオンマイクロプローブ |
研究概要 |
本研究では、二次イオン質量分析計を用いた微小領域に対する酸素同位体分析、マグネシウム同位体分析、希土類元素分析の技術を用いて、(1)難揮発性包有物(CAI)の酸素同位体不均一とその原因に関する詳細な研究、(2)CAIのリムの成因に関する研究、(3)超難揮発性を持つノジュールの生成環境に関する総合的な研究、(4)普通コンドライト及びエンスタタイトコンドライト中のCAIに関する研究、(5)コンドルール中の鉄に富むオリビンとマグネシウムに富むオリビンの起源に関する研究等をおこない、CAIやコンドルール(とくにその中のオリビン)の起源とその生成環境について多くの重要な知見を得た。(1)では、ひとつのCAI中のアノーサイトに酸素同位体組成の大きなばらつきを発見し、そのような同位体不均一を生み出した原因について詳細な考察をおこなった。(2)では、CAIのリムのマグネシウム同位体組成が質量分別を示していないことを発見し、リムが蒸発ではなくガスからの凝縮によって形成されたとの示唆を得た。(3)では、新たに発見された超難揮発性を持つノジュールに対し、希土類元素分析、酸素同位体分析、マグネシウム同位体分析などを総合的に適用し、原始太陽系における超高温プロセスと、そこでの固体微粒子とガスの分離に関する詳細な考察をおこなった。(4)では、普通コンドライトやエンスタタイトコンドライト中のCAIも炭素質コンドライト中のCAIと非常によく似た酸素同位体組成、希土類元素組成を持つことを明らかにし、両者が共通の起源を持つ可能性を示した。(5)では、鉄に富むコンドルールとマグネシウムに富むコンドルールの間に有意な酸素同位体組成の違いがないことを示し、両者が同じような原料物質から異なる酸化還元状態を経て形成されたことを明らかにした。
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