研究課題/領域番号 |
12440190
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
田中 晃二 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (00029274)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2001年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2000年度: 11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
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キーワード | プロトン濃度勾配 / 水素引き抜き反応 / オキソ錯体 / ヒドロキソ錯体 / オキシルラジカル / 分子内電子移動 / エネルギー変換 / 酸化反応 / 水の4電子酸化 / オキソ金属錯体 |
研究概要 |
ターピリジル-Ru-キノン-アクア錯体([LRu(Q)(OH^2)]^<2+>)からの1段目のH^+解離ではキノンの種類によりヒドロキソアニオンを有する[LRu(Q)(OH^-)]^+あるいはヒドロキソラジカルを持つ[LRu(S)(OH・)]^+が生成する。[LRu(Q)(OH^-)]^+でも二つ目のH+解離が解離するとオキソーセミキノン錯体([LRu(S)(O)]^0)が生成する。[LRu(35-dbQ)(OH_2)]^<2+>(3,5-ジブチルキノン)をpH13の水中で放置すると[LRu(35-dbS)(O)]^0の結晶が析出した。アクア錯体の二つのH^+が解離して生成したオキソーセミキノン錯体はオキソ位とセミキノン骨格に二つのラジカルを有する3重項の錯体であり、X線構造解析の結果、Ru-O結合はRu-OH_2結合距離に比べて余り変化せず、Ru-O結合には多重結合性が低いことが判明した。さらに[LRu(S)(O)]^0は酸化剤としては機能しないが、その1電子酸化体は1,2-ジヒドロナフタレン等の環状ジエン化合物から水素ラジカルを引き抜く反応性を示した。また、一連のアコ-Cr-セミキノンおよびカテコール錯体の合成に成功し、Ru錯体同様に[LCr(S)(OH)]^+のH^+解離に供役してオキソアニオンからセミキノンへの電子移動が起こり、カテコルーオキソ錯体[LCr(C)(O)]^0が生成した。また、その酸化体はテトラハイドロフランからの水素引き抜き反応を示した。
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