研究課題/領域番号 |
12440192
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
池田 龍一 筑波大学, 化学系, 教授 (90022631)
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研究分担者 |
石丸 臣一 筑波大学, 化学系, 講師 (10251034)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2001年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2000年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | マイクロポーラス系 / インターカレーション / アルミノ燐酸塩 / ベンゾキノン / ハイドロキノン / アルポ / ラジカル生成 / アルミノリン酸塩 / 一次元分子鎖 / 分子運動 / 固体NMR |
研究概要 |
断面がほぼ円形の均一な細孔を持つマイクロポーラス結晶AIPO_4-5(径7.3Å)の良質な単結晶試料の合成法を確立し、その1次元トンネル中に分子間相互作用を有する分子鎖を封じ込める目的でp-ベンゾキノン及びハイドロキノンのインターカレションを試みた。得られた試料について、単結晶を用いた偏光赤外線及びラマンスペクトル、ESR、NMR,電子スペクトルの温度依存性を測定した。その結果、赤外吸収測定から一次元細孔中でベンゾキノンの分子面は細孔軸にほぼ垂直方向に配向していることが明らかになった。ESRの測定から、ベンゾキノンラジカルに帰属できるラジカルが生成していることを発見した。このアニオンラジカルの分子面が細孔軸とほぼ平行であるという新事実を明らかにした。一方、ハイドロキノンをインターカレートした系においても、細孔中の分子に配向はベンゾキノンと同様であることが確認された。また、ハイドロキノンをやや多量に吸着した試料はキンヒドロンに近い着色が観測され、ESRスペクトルの強度も高く、ラジカルが生成していることが示された。赤外、ラマン分光の振動スペクトルの測定結果から、ハイドロキノンが細孔中でセミキノンラジカル、さらにベンゾキノンにまで酸化されていることが確認された。これらの実験結果から、ハイドロキノンと酸化により生じた、セミキノンラジカルあるいはベンゾキノン分子が隣接し、分子間に電子移動が生じている可能性が高いことが明らかになった。
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