研究課題/領域番号 |
12440223
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大森 正之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (80013580)
|
研究分担者 |
関本 弘之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (20281652)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2002年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2000年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
|
キーワード | cAMP / 光受容体 / シアノバクテリア / 信号伝達 / アデニル酸シクラーゼ / 細胞運動 / マイクロアレイ / 乾燥ストレス / ラン藻 / 遠赤色光 / Anabaen / トレハロース / 浸透圧ストレス / 塩ストレス / cAMP レセプタータンパク質 / thick pili / Anabaena / グアニル酸シクラーゼ / CyaG |
研究概要 |
光合成原核生物のシアノバクテリアから10種類のアデニル酸シクラーゼ遺伝子(cya)を単離しアミノ酸の一次配列を解析した。その結果、シアノバクテリアのcyaは大きな遺伝子ファミリーを形成していた。酵素の触媒領域はC末端側にあり、N末端側はそれぞれ特徴的な配列を持つ。N末端側のタンパク質ドメイン構成により、CyaはCyaAからCyaGまでにタイプ分けがなされた。それぞれの酵素は異なった信号伝達系を担っていると推定された。 シアノバクテリアにおけるcAMPの機能解析に関しては、まず単細胞シアノバクテリアSynechocystisのcAMPレセプタータンパク質SYCRP1を大腸菌での組み換え体タンパク質として単離した。次にSYCRP1のターゲット遺伝子をDNAマイクロアレイ法により検索した。その結果、SYCRP1によりslr1667、slr1668、slr2015、slr2016、slr2017、slr2018の発現が制御されていることが明らかにした。また、SYCRP1破壊株は運動能力を失っており、細胞表面の太いpili線毛の数が減少していた。 糸状性シアノバクテリアAnabaenaにおける乾燥ストレスおよび遠赤色光の信号受容と伝達について、DNAマイクロアレイ解析を中心に検討した。細胞を乾燥条件に置き時間を追ってRNAを抽出し、遺伝子発現の変化を解析した結果、比較的早い時間帯にトレハロース代謝系の遺伝子発現が促進され、その後蔗糖代謝の遺伝子発現が促進された。乾燥ストレスは浸透圧ストレスと塩ストレスの複合したものと考えられ、糖代謝系遺伝子の発現上昇は、浸透圧ストレスに対する細胞の防御的応答であると結論した。遠赤色光の信号伝達に関しては、受容体としてaphC遺伝子を選定した。AphCタンパク質は各種の信号受容タンパク質に含まれるGAF領域を持ち、ヒスチジンキナーゼ活性を示した。このタンパク質は新規なフィトクロームであると結論した。
|