配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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研究概要 |
リソグラフイー技術により深さ数μm程度の溝を作製したガラス基板上に,マイクロマニピュレータや球の自己組織化により、直径数ミクロンの誘電体微小球を10個以上1次元配列させる手法を確立した。同じ手法で,性質の異なる球をまぜての一次元連結球作製に成功した.次に,エッチングにより先鋭化した光ファイバプローブや、プリズム/微小球/空気の全反射減衰(ATR)配置を用いて、単一球や連結球の光学特性を測定することができるようになった。 非線形有機単分子膜(厚さ数nm程度)をシランカップリング法で,金ナノ微粒子分散酸化チタンガラス薄膜(厚さ百nm程度)をゾルゲル法で,フタロシアニンやイソビオラントロン薄膜を真空蒸着法(厚さ百nm程度)で,それぞれシリカ微小球上にコートする技術を確立した.パルスレーザを用いATR配置にて,非線形薄膜(厚さ約百nm)コートシリカ微小球(直径10μm程度)の散乱共鳴モード特性の入射光強度依存性を測定し,非線形光学応答の観測に成功した. 有限差分時間領域(FDTD)法を用いて、ガラス基板上の連結微小球について,ATR配置では連結球の伝搬モード寿命は短いこと,基板は共鳴モードに大きな影響を与えていること等の線形光学特性を数値的に明らかにした.さらに,3次の非線形光学現象の一種である光カー効果をFDTD法に組み込み,半導体程度の屈折率と非線形性を持つ直径1μmの球はATR配置にて光スイッチング特性を示しうることを数値的に示した。 非線形性に時間遅れがあることは,屈折率に分散があることと等価である.そこで,非線形応答特性の時間遅れをFDTD計算に組み込む第一段階として,ドルーデ分散を持つ金属微粒子について線形光応答特性を計算するFDTDプログラムを作製し,1〜数個の金属微粒子に存在する局在ポラリトン応答特性を求めることができるようになった.
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