研究課題/領域番号 |
12450042
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
鈴木 秀人 茨城大学, 工学部, 教授 (30090369)
|
研究分担者 |
中村 雅史 茨城大学, 工学部, 助手 (60302329)
西野 創一郎 茨城大学, 工学部, 講師 (00272112)
原口 忠男 茨城大学, 工学部, 助教授 (00091728)
川名 淳雄 日本コーティングセンター株式会社, 品質技術部, 次長(研究職)
池永 勝 日本電子工業株式会社, 技術顧問(研究職)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
|
キーワード | 表面改質 / DLC(ダイヤモンドライクカーボン) / 疲労信頼性 / 界面靭化 / 密着性 / 安全性保証法 / 界面靱化 |
研究概要 |
本研究では、界面を靭化した極低摩耗係数・超厚膜を有するスーパーDLC皮膜の創製とその疲労信頼性を適切に評価し得る寿命加速試験法の構築について、3年間の実証的基礎研究を実施した。特に、DLC皮膜と基材の界面靭化に伴う複雑表面組織と疲労信頼性という相反する特性を高い次元で両立させることを目的とし、下記の実証的研究を行い、得られた知見に基づいた下記の三つの課題について知識の系統的整理を実施した。 [I]スーパーDLC皮膜創製プロセスの構築;DLC皮膜の極低摩擦係数化・超厚膜化を実現する最適化した処理プロセスを構築する。 [II]最適化した界面靭化・密着性強化構造と処理プロセスの体系化;界面靭化・密着性強化を実現するために最適なマイクロ構造の制御・複合化プロセスをシステム的に体系化する。 [III]疲労信頼性保証システムの構築;スーパーDLC皮膜材について、加速試験法に基づき、超長寿命領域での製品安全性保証に関する知識を系統的に整理し、皮膜の創製を含む一貫した信頼性保証システムを構築する。 これらの3年間研究によって得られた成果は以下の通りである。すなわち、(1)DLCコーティングを施し摩擦特性を改善したAl-Si焼結合金の疲労信頼性評価を行った。特に疲労脆性破壊特性の改善について、その破壊メカニズムに焦点を合わせ、メゾスコピックな観点から詳細に検討した。その結果107回疲労強度は、未処理材に比べて10%程度改善された。さらに、疲労脆性破壊領域においても、寿命で約3倍の改善がみられた。DLCコーティングを施すことによりSi粒子と基材との界面強度が向上することが分かった。 (2)高速度工具鋼SKH-51に施したHybrid DLC被膜処理が疲労強度に与える影響について検討した.その結果、実際に工具鋼に表面改質処理を施す際は,表面機能の向上だけでなく,疲労強度の低下を防ぐために熱履歴と内部の残留応力にも十分な注意を払う必要があることが分かった.
|