研究課題/領域番号 |
12450062
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
稲崎 一郎 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30051650)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2001年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2000年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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キーワード | 工作機械 / 主軸 / CFRP / 高速化 / 有限要素法 |
研究概要 |
近年の工作機械には、高能率加工を目的として高速切削の実現が強く要求されている。この為には、高速回転主軸が必要となるが、加えて高加減速特性も要求されている。エネルギ消費を抑えることを考えると、主軸系の軽量化が必要となるが、剛性を低下させることは許されない。これら要求に答える技術として、複合材料(CFRP : Carbon Fiber Reinfbrced Plastics)を使用した主軸系の開発を行うことを目的として本研究が遂行された。以下に、達成された成果を要約する。 1.CFRP材で構成された主軸構造の静剛性、振動特性、熱変形特性を有限要素法によって解析することを可能にした。異方性のある材料の解析には工夫が必要であった。その結果に基づき、ラジアル剛性を維持し、軸方向熱変形を抑制した主軸構造を提案することが出来た。 2.上記結果に基づき、CFRP主軸の試作を行った。軸受け部は、金属との接触となるので局所的剛性を高めるために鋼で被覆する構造とした。接着材の選定と評価に細心の注意を払った。 3.完成した主軸の静剛性、固有振動数を測定し、有限要素法による計算値とほぼ一致していることを確認した。重量当たりの剛性値は、鋼製のものに比べて2倍に向上していることを確認できた。 4.軽量化により、加減速特性も改善され、毎分20,000に達するまでの時間を20-30%短縮し得ることを確認した。 5.試作主軸を実機に搭載して切削試験を行った。特に自励振動発生に対する安定性の向上に注目して、限界切削幅を従来の金属製主軸と比較した。 6.CFRP主軸を実用化する上での指針をまとめた。
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