配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
2000年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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研究概要 |
本研究では,インボリュート歯車歯面を測定対象として,従来の測定法での触針に代わるレーザビームを用いた非接触方式による測定方法を開発し,測定のリピータビリティ-0.2μm以下でのインボリュート形状を測定可能とすることに成功した.これは従来の測定精度を一桁上回るものであり,本測定装置による計測技術は,直線,円形状以外の曲面形状の測定精度としては,現段階では他に追随を許さないものである. その開発に際しての主な留意点は以下のようなものである. (1)本研究の初年度(2000年度)において,円筒円周面に平行ビーム,収束ビームを照射することにより,円筒円周面のビーム方向への移動距離の測定が可能であることを表面粗さとの関係で明らかにした. (2)次年度(2001年度)に構築したインボリュート歯面を対象とした測定装置での計測では,基礎円筒の操作をマニュアルに依存したために,測定結果の再現性に欠ける面があったが,光学系の光路長の短縮し,基礎円筒の駆動方式をモータ駆動にすることにより測定データの精度向上がはかられ,また,測定データの再現性が十分保証されていることを確認した. (3)測定結果に与える各因子について検討し,考察した. (3-1)温度変化は測定結果に著しい影響を及ぼし,測定環境に十分配慮しなければならないことを実験により検証した. (3-1)歯面に代わり静止した反射鏡を用いることにより,測定装置の電気系のドリフトも無視しえないことが判明した.その原因は明らかでないが,そのドリフトにもとづく測定精度は±0.1μmに達することがあり,測定装置の電気系についても十分な配慮を必要とすることを明らかにした. (3-2)本測定に用いたインボリュートマスターの歯面および基礎円筒を,原子間力を用いた超精密3次元測定装置により測定しての解析によれば、所定の値より偏差のあることが判明した。基礎円筒直径の大きさの差は,転がり距離の大きさとともに測定結果への影響が増大し,その転がり距離が長ければ測定結果に対して0.1μmを超える測定誤差としてあらわれることを解析により明らかにした. (3-3)インボリュートマスタにおける基礎円筒のセンター軸回りの偏心が若干存在することを測定により確認したが,それの歯形測定への影響は無視できる程度であることを解析により示した.
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