研究課題/領域番号 |
12450070
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
森 淳暢 関西大学, 工学部, 教授 (80026202)
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研究分担者 |
緒方 正則 関西大学, 工学部, 専任講師 (00098104)
中辻 武 神戸市立工業高等専門学校, 教授 (80155762)
多川 則男 関西大学, 工学部, 教授 (50298840)
井上 平八郎 関西大学, 工学部, 専任講師 (30067699)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | トライボロジー / 表面テクスチャー / 表面損傷 / 表面疲労 / なじみ / 焼付き / 境界潤滑 / 混合潤滑 / 潤滑 / 表面テクスチャ |
研究概要 |
平成12年度の超微細放電加工機導入までの研究においては、1.ダイヤモンド四角錐により接触表面に微細圧痕を設けた中炭素鋼試験円筒および電解処理により多数の微細ピットを設けた中炭素鋼試験円筒を用いて、高面圧転がり・すべり潤滑接触下での微細ピットによる潤滑特性改善効果と耐疲労強度向上効果を確認した。2.高さ数ナノメートルのバンプ状ナノテクスチャの走行方向及びトラッキング方向ピッチがハードディスク装置浮動ヘッドスライダの薄膜気体潤滑特性に及ぼす影響を数値シミュレーションにより検討し、テクスチャリングのありかたに指針を与えた。超微細放電加工機導入以降は直径数十ミクロンの電極を用いての、油中放電、超純水中放電による加工条件だしを終えた後、円筒表面加工用のジグを完成させ、平板のみならず円筒表面にマイクロピットやマイクログルーブを加工する技術的準備を整えた。 平成13年度には、3.超純水を用いた超微細放電加工により接触表面にマイクロピットを設けた試験円筒を用いて高面圧転がり、すべり潤滑接触下のトライボロジー特性を評価し、ダイヤモンド圧子による圧痕以上の良好な結果を得た。検討しえた範囲内では、ヘルツ接触面内に存在するピット数、ピット容積は大きいほど高い効果が得られた。4.同様の方法ですべり接触面に設けたマイクロピットが耐焼付き性能を向上させる効果については、油膜形成が困難な円板型端面スラスト軸受を対象に、高面圧すべり接触試験を行い、顕著な耐焼付き性能向上効果を確認することができた。これに関してもピット数、ピツト容積は大きいほど高い効果を得ている。5.マイクログルーブによるすべり面のなじみ性向上、耐焼付き性能向上等の混合潤滑特性に関連した性能向上効果については、正方形スライダーパッドを対象に、一定面圧下での起動・停止繰り返し試験および階段状昇圧試験の結果、すべり方向に平行なグルーブは一般に両性能を向上させること、なじみ性向上には、溝部占有面積を大きくてリッジ部占有面積を小さくし、リッジ部の磨耗促進を図るとともに溝部による冷却効果を促す設計が、耐焼付き負荷能力向上には細いグルーブを多数配列することでリッジ部占有面積減少による接触部の面圧上昇を避けながら冷却機能を維持する設計が効果的であるという結果を得た。
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