配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2000年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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研究概要 |
今日,軸流ポンプの高比速度化への要求は高い.しかし高流速化に伴うキャビテーション性能や効率の低下が避け難く,何らかの打開策を強く求められていた.そこで研究者らは,既に舶用プロペラ(スクリュー)等において実用になっている『二重反転式軸流ポンプ』の採用を考え,初年度では,従来形である後置静翼形と二重反転形の設計製作とその比較試験を行った.そこでは,二重反転形翼車採用の利点・欠点を明らかにするとともに,高性能設計には,後段動翼設計パタメータの変更がポンプ性能に及ぼす影響を調査する必要性があることが知られた.次年度では,設計パラメータを異にする後段翼車の設計製作し,実験面から後段動翼設計におけるパラメータの最適化に関する指針を探究して,次の結論を得た.(1)多翼・低弦節比翼後段動翼の採用は正規流量での高効率化をもたらし,前後段動翼列間干渉も弱いという長所を持つ反面,部分流量域における自翼の翼先端逆流の発生と前段動翼の三次元流れ発生を早めるため,揚程と効率の低下を招く.(2)少翼・鋼弦節比翼は,それとは逆の結果をもたらす.さらに,(3)後段動翼を回転数制御することによる広流量域での高効率化には,正規流量点での更なる高効率設計が鍵となる.そこで最終年度では,それらの結果を追証し,更なる考察データを入手するために追証実験とともにCFD解析を行い,後段動翼設計におけるパラメータの最適化に関する資料の充実を図った.さらには,(4)高キャビテーション性能の可及的向上には,前段と後段の設計回転数を変えることが有効との示唆を得たため,現在引き続き,CFD解析と実験の両面からその有効性を調査中である.また本研究期間中にやりを得なかった気体混入時での二重反転ポンプの有用性についても,急ぎ,調査の予定である.
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