研究課題/領域番号 |
12450086
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
塩津 正博 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (20027139)
|
研究分担者 |
白井 康之 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (60179033)
畑 幸一 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助手 (60115912)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | 超流動ヘリウム / 3次元的熱流動 / 定常臨界熱流速 / 過渡熱伝達 / 実験と数値解析 / 定常臨界熱流束 / 定常熱伝達 |
研究概要 |
本研究の主な研究成果は以下のとおりである。 1)種々の寸法の平板発熱体から熱が広いHe IIプール中に3次元的に伝わる場合の定常熱伝達と臨界熱流束を測定し、定常臨界熱流束の平板寸法依存性を明らかにし、実験結果を記述する表示式を提示した。 2)熱流路が拡大あるいは縮小する場合の機構を詳細に検討するため、He II中の2次元的な熱の拡がりや縮小に限定し、(1)熱がHe IIの入った側面断熱方形ダクト一端の平板発熱体から発熱体巾より大きな断面積をもつダクト中に拡がる場合、(2)ダクト断面積が途中で拡大する場合、(3)ダクト内に種々の大きさのオリフィスを設けた場合の定常熱伝達を測定し、流路拡大・縮小率の影響を明らかにし、実験結果を記述できる表示式を提示した。 3)さらに、(4)発熱体がダクト一端ではなくダクト中央部内壁にあり、熱が90度曲がって両側に伝達される場合についても、発熱体に対向する面との間のダクトギャップを種々変えてその影響を明らかにし、実験結果を記述できる表示式を提示した。 4)上述の、(2)ダクト断面積が途中で拡大する場合、(3)ダクト内に種々の大きさのオリフィスを設けた場合、(4)発熱体がダクト中央部の内壁にある場合について、さらに、発熱体に定常臨界熱流束より高い波高値をもつステップ状熱入力が加わった場合の非定常熱伝達についても実験を行い、定常熱伝達曲線の外挿線上に有限の寿命を持つ準定常状態が存在してから発熱体温度が急上昇し膜沸騰に移行することを明らかにし、寿命とステップ熱流束の関係に対する流路の拡大・縮小率や流路ギャップ等の影響を明らかにした。実験結果の表示式を提示するとともに、その機構について考察を行った。 5)He IIの熱流動をより詳細に解析するため、二流体モデルと超流動乱流理論に基づく計算コード"SUPER-2D"を開発し、定常及び非定常熱流動解析を行って上述の実験結果と比較検討し、定常臨界熱流束解析結果が実験結果と10%以内で一致すること、非定常熱流動の解析結果は非常に現象が速い場合を除いて準定常状態の寿命の実験結果を記述できることを示し、このコードの有効性を確認した。また、この数値解析により、超流動ヘリウム2次元熱流動の機構を明らかにした。
|