研究分担者 |
峠 哲男 香川医科大学, 内科, 講師 (80197839)
山本 新 名城大学, 理工学部, 教授 (90288564)
呉 景龍 香川大学, 工学部, 教授 (30294648)
根来 清 山口大学, 医学部, 助教授 (10243651)
松永 尚文 山口大学, 医学部, 教授 (40157334)
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配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2000年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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研究概要 |
1.ドライビングシミュレータ(DS)の開発 実車のコクピットとバーチャルリアリティ(VR)技術を利用した道路環境提示装置と生体情報計測装置から成り立ち,運転中のドライバの生体機能とブレーキ,アクセルの踏力,タイミング,ステアリング角度等が計測できる. 2.生体機能と運転行動の相関関係について ドライバの認知,判断,運動に関する諸機能の基礎特性と危険状態における回避行動の関係について,個人差,年齢差を含め調べた.危険状態はDSのVRで提示し,どのような身体機能の低下がどのような危険状態を招くか,その傾向と特長を明らかにした. 3.メンタルワークロードの定量化方法について 視覚情報による運転中に,聴覚情報としての会話の運転に与える影響を明らかにするために,会話内容の定量化を試みた.負荷としての会話内容には難易度と関心度があるが,本研究ではドライバの関心度で分類した結果,脳波のα波の減少率,眼球運動状態,運転操作の不確実などと深い相関があることが明らかとなった. 4.疲労,居眠り等の意識低下検知方法の開発 顔画像から眼領域を抽出し,上下まぶたのまばたきの変化(開度の変化)から検知する.周囲の照度変化,眼鏡・サングラスへの対処できる撮像技術と画像処理技術を開発した.個人差の影響を排除するため,まばたきの開始点と終了点を安定に求める方法を開発した. 5.脇見の検知および不注視の検知方法の開発 脇見の検知は,顔の方向と視線の方向および視線の停留時間を画像処理で求める方法を開発した.思考集中による不注視の検知は,視線の2次元の動きから求める方法を開発した. 6.視聴覚情報のメカニズムの解明 視聴覚情報が同時に並列に入力されたとき,視覚反応時間は視覚刺激の難易度による影響が弱いが,聴覚刺激による難易度の影響は強い.計算問題における高次脳機能のメカニズムは機能的磁気共鳴画像法を用い計測した結果,視聴覚とも同様な計算処理過程であることが分かった. 7.多感覚認知機能と運動学習の関連について 脳の陰性緩電位の変化から,運動の方向と強さを決定するためには,視覚情報が重要であり,前回の運動を修正し次回の適切な運動を決定するためには,前回の運動時の体性感覚の記憶が必要であり,この過程は運動学習の過程と一致する.
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