研究課題/領域番号 |
12450134
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
雨宮 好仁 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80250489)
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研究分担者 |
浅井 哲也 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00312380)
山本 眞史 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10322835)
陽 完治 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 教授 (60220539)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
2001年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2000年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 量子ドット / 有向グラフ論理 / 二分決定グラフ / 論理回路 / 集積デバイス / グラフ / 単電子 |
研究概要 |
本報告の目的は、量子ドット情報処理システムの開拓に向けて、有向グラフ論理と量子ドットデバイスを組み合わせたディジタル集積システムの可能性を示すことにある。有向グラフ論理とは「有向グラフ上でトークン(動点)を移動させることにより情報処理を行う」手法であって、通常のブール代数論理とは異なる処理方式である。これを結合量子ドットアレイで具現化するには、グラフの節点を量子ドットに対応させ、節点を結ぶ有向枝を量子ドット間のトンネル接合に対応させてグラフ回路をつくればよい。そして電子をトークンとしてそのグラフ回路上を移動させて論理処理を行う。この目的に使えるグラフ論理を検討して、量子ドットデバイスを使う場合には二分決定グラフ論理が最も適切であることを見い出した。その結果をもとに、二分決定グラフ論理にもとづく量子ドット集積デバイスの提案と構造設計を行った。このデバイスを用いることにより、高集積で低消費電力のディジタル集積システムを構成することができる。本研究では、はじめに量子ドットを組み合わせた単位デバイスを提案した。理論解析により適切なパラメータ範囲で二分決定グラフ論理に必要な二分岐スイッチの動作が得られることを示した。次いで、この単位デバイスを複数組み合わせたディジタル論理サブシステムを設計し、その動作をシミュレーション解析した。その結果、加算器や比較器など基本的なサブシステムの動作が可能なことを示した。以上によって、有向グラフ論理にもとづく量子ドット集積システムの構築可能性を明らかにした。
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