研究課題/領域番号 |
12450137
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長谷川 文夫 筑波大学, 物理工学系, 教授 (70143170)
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研究分担者 |
末益 崇 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (40282339)
秩父 重英 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (80266907)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 太陽電池 / シリサイド / β-FeSi_2 / BaSi_2 / MBE成長 / 伝導型制御 / エネルギー・バンド構造 / エネルギーバンド構造 / 多層膜法 / 同時蒸着法 / 移動度 / 鉄シリサイド |
研究概要 |
地球温暖化防止の為、安くて高効率の太陽電池開発への期待が高まってから久しい。現在の所、a-Si:Hあるいは多結晶Siに最も力が注がれているが、価格の低下、効率の向上がなかなか難しい。一方、安くて高効率のCuInSe_2を用いた太陽電池には、有害物質であるSeが含まれている上、一般に高効率化のためCdS層も必要である。従って、環境問題上太陽電池材料としては必ずしも好ましくない材料と言える。 一方、半導体シリサイドの一つであるβ-FeSi_2は資源が豊富で環境に優しい直接遷移型半導体であり、吸収係数も10^5/cmとCuInSe_2並みに大きいと言われていた。本研究では多層膜法あるいはMBE法により、β-FeSi_2およびBaSi_2連続膜を作製、環境にやさしくて克つ安価にできる太陽電池の可能性を明らかにすることを目的とした。 その結果、1)多層膜法により高品質β-FeSi_2連続膜を得、従来の報告より1桁近く高い、キャリア移動度を得た。2)高品質β-FeSi_2連続膜の吸収係数が10^5/cm以上あること、間接遷移端が0.81eV、間接遷移端が0.97eVであること、3)Si/Fe比を制御することで、伝導性制御が出来ること、を明らかにした。更に4)β-FeSi_2より大きなバンドギャップの半導体シリサイドを探索、BaSi_2が1.1eVの間接遷移端、1.25eVの直接遷移端を有し、5)Si基板上に600℃でMBE成長が出来ることを、実証した。 太陽電池特性までは明確にすることが出来なかったが、これらの結果から、半導体シリサイドが有望な太陽電池材料であることを明らかにすることが出来た。
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