研究課題/領域番号 |
12450150
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
森泉 豊栄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80016534)
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研究分担者 |
石田 寛 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (80293041)
中本 高道 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (20198261)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 質量分析器 / 匂い通信 / 匂い調合装置 / 香りの配信 / ΔΣ変調法 / 匂いの近似 / オートシリンジ / りんご臭 / ブレンダ / 質量スペクトル |
研究概要 |
匂いを遠隔地に伝送する試みは最近になってようやく行われるようになってきた。しかし、それらの装置は、香りを発生させることはできても香りを検出することはできない。本研究では香りをセンサまたは質量分析器で検出して、その結果を遠隔地へ伝送し、香り発生装置により再現するシステムの実現を目指した。 まず、安価な電磁弁のみで構成した匂い調合装置を開発した。電磁弁はON/OFFの2値しか状態をとることができないが、高速にスイッチングを行いその開閉の頻度を制御すれはON/OFFの中間値を表現することが可能になる。開閉制御の手法としてΔΣ変調法を使用し、8要素臭を任意の比率で調合する装置を開発した。 次にこの匂い調合装置を用いて匂いの記録実験を行った。フィードバック制御には最適制御入力の手法を用い、匂い検出の手段としては複数の水晶振動子ガスセンサを用い、5成分で構成されるりんご臭のレシピ決定に成功した。また、対象臭を少数の要素臭で近似する実験も行った。この場合、9成分で構成される対象臭の匂いを5成分で再現生よく近似することができ、得られた近似臭に関して官能検査により人が感じる匂いの類似性を評価し、対象臭に類似した匂いをつくることができることがわかった。 質量分析器をセンサとして用いる実験も行った。その結果、注入体積を一定にすれば複数成分に対する応答が線形重ね合わせとなることがわかり、匂いレシピ決定に有用であることがわかった。サンプルを質量分析器に自動注入する方法等がまだ十分に確立できていないが、それができれば質量分析器は十分に役立つと考えられる。 最後に香りが出力されるホームページを作成し、不特定多数の人が匂いにアクセスできるような仕組みを本研究で実現し、複数の水晶振動子ガスセンサを用い2成分臭に関して対象臭と伺じ匂いを別の場所に発生させることに成功した。
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