配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2000年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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研究概要 |
(1)生体分子ハンドリングシステム 生体分子のハンドリングを目的として,3次元的なシースフローにより生体分子を搬送するマイクロスケールのフローセルを実現した。この方法により,細胞等変性しやすい分子流路の壁から離して自由に搬送することができるようになった。また,メチルセルロース等,熱でゾルーゲル層転移するハイドロゲルをキャリアに用いるマイクロスケールの生体分子ソーチングシステムを実現した。加熱を収束レーザービームで行うことにより,単純なY型の流路で流体のスイッチングが可能となった。また,ガルバノメータミラーと蛍光フォトディテクタを用いてPC制御自動化システムを製作し,約120msecのソーティング時間を実現した。 (2)多項目同時検出酵素検出マイクロフローセル テフロン製の逆支弁を用いてサンプルや試薬の導入制御を行えるマイクロチャネルを設計・試作してサンドイッチイムノアッセイによる多項目同時検出酵素検出マイクロフローセルを試作した。キャリアとサンプル・試薬の流れを制御することにより,必要なサンプル・試薬の量を1/5以下に低減できた。 (3)多層流を用いた高効率マイクロミクサ・リアクタ マイクロスケールの構造体・流体を対象としたCADを用いて,高効率の混合・反応を実現するマイクロフローセルを設計し,混合したい液体を多層化して導入する構造の最適化を行った。それをもとにDeeo RIE装置により,高アスペクト比構造のマイクロミクサ・リアクタを試作・評価した。最適化した構造により従来よりも格段に効率の高い混合が実現できることを確かめた。 (4)金属電極埋め込み型PDMSマイクロセル マイクロ化学/生化学システムの材料として注目されているシリコーンゴムの一種のPDMSでできたマイクロスケールの容器(マイクロ反応セル)に機能を持たせるため,3次元的に金属電極を埋め込む手法を開発した。この構造により,マイクロセル内の温度を均一に速やかに変化させることが可能となった。また,セル内の電界をX, Y方向に独立に制御することが可能となった。また,セル表面構造を自由に修飾することも可能となり,固体表面への生体分子の固定が容易となった。
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