研究課題/領域番号 |
12450170
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
制御工学
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
古田 勝久 東京電機大学, 理工学部, 教授 (10016454)
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研究分担者 |
岩瀬 雅美 東京電機大学, 理工学部, 助手 (50339074)
鈴木 聡 東京電機大学, フロンティア共同研究センター, 助手 (20328537)
畠山 省四朗 東京電機大学, 理工学部, 教授 (40138954)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2001年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 可変構造制御 / スライディングセクター / 信頼可能制御 / Lazy制御 / 制御器切替安定化問題 / VS厳密微分器 / カオス / 拘束力制御 / 可変構造制御系 / 信頼可能制御系 / Lazy制御系 / マルコフパラメータ |
研究概要 |
1.信頼可能制御系設計法の理論的取り組みとして、スライディングセクターと呼ばれる信頼可能区間を用いた新たな可変構造制御論(SS-VSC)を確立し、包括的な信頼可能制御系の設計指針を与えた。 2.システム本来の特性を積極的に活用し、制御器から対象プラントへの干渉そのものを最小するという従来にない制御系設計論であるLazy制御を提案した。ここではSS・VSCをリミットサイクルシステムのクラスに拡張し、適用例として受動2足歩行を取り上げた。その結果、受動歩行本来の自律的な歩容生成を維持しつつ、最小のアシストで歩行の安定性を高めることができた。さらに実機検証として受動歩行ロボットを開発し、仮想重力補償をベースとする信頼可能制御系を構成ることで平地歩行を実現し、理論の有効性を実証した。 3.信頼可能制御系設計法を実装する際に必要となる微分情報の推定の為に、可変構造制御論を利用した適応型VS微分器の設計法を提案し、良好な微分情報の推定が可能なことを確認した。本成果は、信頼可能制御系に限らずどのようなシステムにおいても利用でき、今後幅広い分野へ応用できる事が期待できる。 4.システムの信頼可能領域を回復する一手段として、カオス的アプローチであるOGY法による手法を示し、受動2足歩行に適用した。本成果は、概して制御的価値の低いと思われていたカオス現象を制御することで、安定領域を拡大できるということを示せた点で意義深い。 5.拘束力を陽に考慮できる、非線形メカニカルシステムのための非線形最適問題の解法を示した。これは機械部設計の際に重要なファクターである拘束力を制御系設計段階で考慮でき、入力量や状態量とほぼ対等に工学的感覚に基づいて制御器の設計ができる点が優れている。倒立振子の振上げ制御に適用し、実際に関節への負荷が低い制御が達成されていることを確認できた。
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