研究概要 |
本研究では、研究代表者が、世界に先駆け、独自に提案し精力的な研究を進めている"極微小空間のプラズマ材料工学"の基礎研究の中で創生した、"微小ビームプラズマ"の材料表面マイクロ処理・加工への展開を推進するもである。 具体的には以下のような、(1)マイクロプラズマ材料プロセス装置のキャラクタリゼーション、及び、(2)そのマイクロ表面処理・加工への応用を進めた。 (1)マイクロプラズマ(微小ビームプラズマ)の発生と物性評価 マイクロプラズマ材料プロセス装置を作製した。主なスペックとして、(1)微小プラズマ化(最小25μmφ)、(2)マルチ化(6本束ねた状態での発生)、(3)低電力でのプラズマ発生(1W)が実現している。 またプラズマ発生条件(ガス(N2,O2,Ar, Ne)、パワー(0.1〜30W)、流量(0〜1000sccm)、真空度(1気圧〜0.05気圧))と発光分光法などによるプラズマ診断(プラズマ密度測定など)との相関を求めた。特に、本マイクロプラズマの熱プラズマ、低温プラズマ、その遷移領域でのプラズマ状態の相違点などの知見を得た。 (2)微小ビームプラズマのマイクロ表面処理・加工への応用 上記微小ビームマイクロプラズマによるマイクロ表面処理・加工(金属(Fe, Cu, Al)の溶解、切断、蒸発、表面酸化、堆積、粒子合成)に成功した。特に、上記マッチング特性の向上により、電源と離れた位置での上記の表面処理・加工への応用が可能となった。
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