研究課題/領域番号 |
12450289
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀池 靖浩 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20209274)
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研究分担者 |
中原 一彦 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70101095)
高村 禅 (高村 褝) 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20290877)
片岡 一則 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00130245)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
16,300千円 (直接経費: 16,300千円)
2001年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2000年度: 11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
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キーワード | ヘルスケアデバイス / バイオチップ / 無痛針 / 健康マーカ / 電気浸透流ポンプ / ISFET / リンパ球分離 / 塩橋 / マイクロキャピラリ / 生体適合化 |
研究概要 |
わが国の少子高齢者社会化に対して、医療費の高騰による国家財政への圧迫が大きな問題になっている。そこで高齢者が元気で生活するためには「予防]が重要と考え、極微量の血液から血漿や血球を取り出し、在宅で健康や病状が診断できる安価で使い捨て可能な「ヘルスケアチップ」創製を研究した。まず、半導体微細加工技術を駆使し、微細なキャピラリの反転パターンを石英板に形成し、それをPET板にモールドして流路を形成する。その内壁を生体膜と同じ構造のMPCポリマーを流路の内壁にコートして生体適合化する。次に、70μm径のSUS管の先端を先鋭化した無痛針からマイクロキャピラリの最下流に設けた電気浸透流(EOF)ポンプにより数十nlの血液をを流路に注入し、チップ内で遠心分離して得た血漿をISFET(イオン感応電界効果型トランジスタ)からなる集積化バイオセンサーに送り込み、健康マーカの値を測定する。当初、pH、Na+、K+、O2、CO2尿素窒素(BUN)、グルコース、クレアチニンなどの約8つを計測することを試みたが、pH、Na+、K+、BUNの測定が完了した。EOFポンプは、強電界領域を石英板に作り込み、10Vの低電圧で大流量の血液を吸引することが出来た。また、全血を無駄なく利用するため、リンパ球のTとB細胞の分離も研究した。TはBよりpH=7.4では電荷が1.5倍大きいので、電気泳動で分離できる。まず、リンパ球の付着とゼータ電位は高分子ミセルのコートにより低下された。またリザーバとウェステの容積が小さいため、電極による酸性化とアルカリ化が見出され、両者と流路との間に塩橋を挿入し、電圧は印加されるがアルカリ液は流入しないようにして、BとTの電気泳導速度分布を求めた。次に、リンパ球を一旦ゲル電極に正電位で付着させた後、負の電圧を印加して、泳動させ、BとT細胞のキャピラリ内での分離に成功した。
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