研究課題/領域番号 |
12450352
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
町田 憲一 大阪大学, 先端科学技術共同研究センター, 教授 (00157223)
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研究分担者 |
伊東 正浩 大阪大学, 先端科学技術共同研究センター, 助手 (90343243)
足立 吟也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029080)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 金属間化合物 / 原子状窒素 / 可逆的窒素吸蔵放出 / アンモニア合成 / 希土類金属 / 複合体 / アンモニア再生 / 水素供給媒体 / 改質触媒 |
研究概要 |
本研究では、侵入型の金属窒化物について、優れた窒素吸蔵放出能を有す化合物の探索およびその吸蔵放出機構を解明し、窒素の吸蔵放出による新規な窒素利用法について検討した。また、窒素の侵入による結晶構造および電子状態の変化を利用した機能材料の作製についても研究を展開した。概要は以下のとおり。 1.Ce_2Fe_<17>のFeサイトが一部欠損したCeFe_7について、バルク中における窒素拡散の活性化エネルギーを評価したところ、窒素拡散がCeFe_7において容易であることがわかった。このため、CeFe_7はCe_2Fe_<17>よりも優れ窒素吸蔵放出能を有することがわかった。 2.Y_2Fe_<17>において窒素吸蔵により誘起されるアモルファス化について、非経験的電子軌道計算法であるDV-X・法を用いて上記化合物の電子状態、結合状態を評価した。電子軌道計算の結果、窒素の格子内への侵入により各金属間(Y-Y、Fe-Fe、Y-Fe)の結合力が著しく低下することから、上記のアモルファス化について定性的に説明することができた。 3.Fe金属が優れた窒素吸蔵放出能を有することから、Fe-CeO_2-ZrO_2の複合体微粉末を作製し、アンモニアを媒体とする水素発生プロセスの検討を行った。アンモニア分解活性(2NH_3→N_2+3H_2)を評価した結果、425℃で100%の転化率が得られた。反応後、鉄金属中に吸蔵された窒素と水素を反応させたところ、改質時に供給した全アンモニア量に対して約40%のアンモニアが再生できた。 4.立方晶である鉄を窒化することで六方晶のFe_3Nとし、結晶構造に由来する磁気異方性を付与することで高周波域の電波に対応するFe_3N/Y_2O_3複合電波吸収体の作製を行った。得られた電波吸収体は0.6〜4.4GHzの領域の電波に対し良好な損失を示し、携帯電話や室内LAN等の幅広い通信分野に対し利用可能でことを確認した。
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