配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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研究概要 |
先進国の人件費の高騰や船員の不足により,船舶の乗員数は減少する傾向にあり,さらに開発途上国等の乗船経験の少ない船員を混乗させるケースも生じている。また,TSL(Techno Super Liner)のような高速で航行する船舶が実用に供されるようになると,船舶を運航する船員の負担はますます大きくなるものと思われる。従って,船舶を安全に航行させるためには,船員の経験や能力不足を補うための操船支援システムあるいは自動運航システムの開発を行うことが非常に重要である。 そこで本研究においては,船舶の位置情報の取得方法としてDGPSを利用した測位システムを想定し,周囲に存在する船舶や障害物の情報から自船に及ぼす危険の度合を判断し,海上衝突予防法や海上交通安全法にのっとって航路を決定するために必要となるファジィ推論を利用した危険度判断ならびに航路決定アルゴリズムの開発を行った。また,模型船を自動航行させるための模型実験システムを構築し,自動航行システムの有用性を検証するとともに,シミュレーション計算結果と模型実験結果を比較することにより,シミュレーション計算の精度の確認を行った。その結果,本研究において構築した数学モデルに基づくシミュレーション計算法は船舶の運動を推定する上で十分な推定精度を有しており,さらに本研究において開発した自動航行システムは複数の船舶が輻輳する状態において有効に機能し,自動的に衝突を回避することが可能であることを確認した。
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