配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
|
研究概要 |
地下岩盤内の水の流れの長期的な予測と制御のために,一定垂直応力でのき裂の時間依存的閉鎖挙動に関する理論的研究,岩石の緩和係数を実験的に求めるための試験装置の開発および実験,三軸圧縮応力下で垂直応力が一様かつ一定でせん断変形を受けるき裂の透水試験を実現できる装置の開発および実験を行った。得られた成果をまとめると以下のとおりである。 1)ランダムな突起を有するき裂の時間依存的閉鎖挙動の粘弾性理論を構築した。本理論により,岩石の緩和係数が求められれば垂直応力-弾性的閉口変位関係から,き裂の最終変位が予測できること,垂直応力-弾性的閉口変位関係がGoodmanの式に従う場合には時間依存的閉口変位は垂直応力に依存しないことが明らかになった。 2)温度制御された剛円柱圧入試験により弾性定数E'ならびにそれに対応する緩和係数YE'(t)を評価する装置ならびに方法を開発した。実験によって得られた緩和係数を用いて一定垂直応力下におけるき裂の時間依存的閉口変位のシミュレーションを行なった結果,時間依存的閉口変位の垂直応力依存性が花崗岩に対しては無く,砂岩に対してはあるという既往の実験結果を定性的に再現したものの,予測した閉口変位ははるかに小さな値であった。これは,接触面積の相違による寸法効果が主な原因であると考えられた。 3)人工き裂面に作用する垂直応力を一定かつ一様に保ちながらせん断-透水試験を実施し,せん断変形に伴うシェアダイレーションならびにそれに伴う透水性の変化を評価した。
|