研究課題/領域番号 |
12460030
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西澤 直子 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70156066)
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研究分担者 |
中西 啓仁 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80282698)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2001年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2000年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 鉄欠乏 / イネ科植物 / オオムギ / ムギネ酸類 / デオキシムギネ酸合成酵素 / アルド-ケト還元酵素 / 鉄キレーター / ムギネ酸類生合成経路 / アルドーケト還元酵素 / ケト体還元酵素 / トランスポーター |
研究概要 |
イネ科植物はムギネ酸類と総称されるキレーターを根から分泌して、三価の鉄を可溶化し、「鉄-ムギネ酸類」錯体として固有のトランスポーターにより吸収することによって必須元素である鉄を獲得する。ムギネ酸類は、メチオニンを出発として、S-アデノシルメチオニン、ニコチアナミン、ケト体、デオキシムギネ酸、ムギネ酸、その他のムギネ酸類の順に生合成される。ムギネ酸類生合成経路上の酵素遺伝子のうち、唯一単離されていなかったデオキシムギネ酸合成酵素遺伝子のオオムギからの単離を試みた。これまでの知見により、目的とする酵素は鉄欠乏誘導性のNAD(P)依存型還元酵素であることが明らかとなうている。そこで、この酵素がアルド・ケト還元酵素スーパーファミリーに属するものと仮定した。このファミリー内に存在するいくつかの保存されたアミノ酸配列のなかから2つの領域を選び、ディジェネレイトプライマーを設計してPCRを行った。得られたPCR断片のうち、鉄欠乏で誘導されるものをノーザン解析により選抜し、そのPCR断片を用いて鉄欠乏オオムギ根cDNAライブラリーから候補遺伝子のスクリーニングを行った。得られたcDNAクローンを酵母に導入して、そのタンパク質産物がデオキシムギネ酸合成酵素活性を持つことを検定した。その結果、2つのデオキシムギネ酸合成酵素遺伝子の単離に成功した。ノーザン解析により、これらの遺伝子はオオムギにおいて鉄欠乏に応答してその発現が上昇し、鉄添加によってその発現が抑制された。本章における、デキオキシムギネ酸合成酵素遺伝子のクローニングの成功により、ムギネ酸合成経路上の酵素遺伝子がすべて単離されることとなった。
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