研究課題/領域番号 |
12460034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
高橋 正昭 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (30027198)
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研究分担者 |
杉浦 美羽 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助手 (80312255)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | germin様タンパク質 / 形質転換植物 / 緑色蛍光タンパク質 / GUS染色 / ターゲット配列 / 金属チャンネル / 部位特異的変異 / シュウ酸酸化酵素 / トマト / 金属イオン輸送 / GFP / germin / 微量必須金属イオン / レステイン / 金属結合 / 遺伝子導入 / germin-like protein / 金属吸収 / 会合 / 配位子 / システイン |
研究概要 |
トマトの根の金属結合性タンパク質、LeGlp1の機能についての本研究の成果は、 1.大腸菌で発現させたリコンビナントLeGlp1を抗原としてLeGlp1に特異的な抗体を作製し、LeGlp1の検出を可能にした。 2.LeGlp1はサブユニット、6量体ともに金属結合性を持つことを示した。 3.LeGlp1遺伝子を導入した形質転換タバコの葉においてLeGlp1タンパク質はnativeと同じ多量体構造を構成すること、および、弱いシュウ酸酸化酵素活性を示すことを明らかにした。 4.LeGlp1のターゲット配列をN-末端に融合させたGUS、または、GFPを発現する形質転換タバコの根でレポーターの局在を調べ、LeGlp1のターゲット配列はアポプラストヘの分泌シグナルではなく、根の内皮細胞、または、皮層細胞の形質膜に局在させるシグナルとして働くことを明らかにした。 5.本研究で新たに同定したLeGlp1のN-末端にある金属結合部位にある配位子ドナーとなるシステインをセリンに置換したLeGlp1遺伝子でタバコを形質転換し、発現したLeGlp1変異体の性質を決定した。Cys→Ser変異によりLeGlp1サブユニットの会合が起こらなくなった。 6.LeGlp1を発現する形質転換タバコ葉のタンパク質画分は大腸菌の生育を抑制する。この増殖阻害は金属結合部位のCys→Ser変異体を発現するタバコ葉の抽出液では弱くなる。この増殖阻害はLeGlp1が大腸菌細胞膜に金属チャンネルを作り金属イオンのホメオスタシスを乱した結果である。 以上より、LeGlp1は根の通導組織の外側にある内皮細胞、または、皮層細胞の細胞膜に局在し、土壌中からアポプラストを経由して金属イオンを通導組織に導く通路において、金属イオンチャンネルとして機能していることを明らかにした。
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