研究課題/領域番号 |
12460039
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福井 泰久 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00181248)
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研究分担者 |
伊原 さよ子 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80292788)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2001年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2000年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
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キーワード | イノシトールリン脂質 / PHドメイン / GEF / PIP3 / Rac / ラッフリング / シグナル伝達 / 増殖因子 / ホスファチジルイノシトール3キナーゼ / 核移行 / グアニンヌクレオチド交換因子 / GTPase促進活性因子 / ラッフル膜 / Gタンパク質 / 核外輸送 |
研究概要 |
ホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)の役割を検討する目的で、その反応産物PIP3の結合タンパク質の性質、とくにSwap-70と呼ばれるタンパク質について詳しく検討した。Swap-70は当初、B細胞特異的レコンビナーゼとして同定されていたが、B細胞以外では主に細胞質に存在し、レコンビナーゼ以外の役割を果たしていると思われた。検討の結果、Swap-70は増殖因子刺激に伴ってラッフル膜に移行し、これに必要なGタンパク質Racを活性化することが判明した。In vitroの実験結果もSwap-70はRacを活性化するいわゆるグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)であることを示唆していた。また、このGEF活性にはPIP3が必要で、Swap-70はPI3KからRacへのシグナルを仲介する因子であることがわかった。さらにSwap-70のノックアウトマウスから培養した腎細胞についてEGFによるラッフリングを調べた結果、その効率が有意に低下していることが認められ、Swap-70の生体内での重要性が示唆された。 Swap-70はGEF活性をもつDH領域とPIP3と結合するPH領域を有する。この両者は結合し、この結合によってGEF活性が低下し、PIP3によってこの結合が阻害されることから、PH領域はDH領域の活性を負に制御する領域であることが判明した。実際に、この結合ができない変異株やPH領域をもたない変異株ではGEF活性が恒常的に上昇し、この仮説が支持された。
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