研究課題/領域番号 |
12460079
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
北本 豊 鳥取大学, 農学部, 教授 (10032294)
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研究分担者 |
森永 力 広島県立大学, 生物資源学部, 教授 (40034417)
檜垣 宮都 東京農業大学, 地域環境学部, 教授 (50078143)
桑原 正章 京都大学, 木質研, 教授 (40035978)
大賀 祥治 九州大学, 農学部, 助教授 (60117075)
割石 博之 九州大学, 農学部, 助教授 (50253513)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2001年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2000年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | 担子菌 / ヒラタケ / 分類 / 系統学 / バイオレメディエーション / マンガンペルオキシダーゼ / プロトプラスト / 遺伝子組換え / ラッカーゼ |
研究概要 |
ヒラタケ属の分類・系統・遺伝学的研究を行った。世界中から収集したヒラタケ属きのこの菌株間交配試験により,5つの亜種グループと独立した9種に分別した.26S rDNAのRFLP分析によりそれぞれの亜種グループはグループ内で同一の結果を示し,系統樹を作製した.またITS1-5.8S-ITS2領域の塩基配列により菌種の同定並びに菌株の識別が可能なことが示され,交配とDNA手法による複合的手法による種の分類法を確立した.さらに,ヒラタケについて,栄養要求生マーカーによる第9連鎖群までの遺伝地図を作製した. ヒラタケ属きのこの育種の技術開発では,上記の5つの亜種間での交配により優良な食用きのこ新品種の創製を可能とした.細胞工学的方法では、ヒラタケに対してAcremonium cellulaseを用いることにより高いプロトプラスト再生率を得、プロトクローンの選別により極めて高いリグニン分解能を持つ菌株を得た。遺伝子工学的方法では、カルボキシンおよびヒグロマイシンB耐性を選択マーカーとするヒラタケに対する形質転換法を開発し、ヒラタケに対する分子育種学の確立に成果をあげた。ヒラタケ属の新規な栽培基質と栽培法の開発にも成功した。 ヒラタケによる環境浄化への応用的研究では、ヒラタケが環境ホルモン(BSA)をリグニン分解酵素であるマンガンペロキシダーゼにより完全分解が可能なことを立証し、特にPleurotus opuntiaeがBSAの迅速な生分解を行える性能を立証した。また、担子菌の有する代謝機能の解析を進め、カワラタケによる農薬(CNPおよびNIP)の分解経路を明らかにし、ヒラタケでも非常に類似した経路で分解反応が生じることを明らかにした。ヒラタケによる難分解性芳香族化合物分解反応において、シトクロームP450の関与するジフェニールエーテルの分解(水酸化)活性が見出した。
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