研究課題/領域番号 |
12460084
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小川 和夫 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (20092174)
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研究分担者 |
横山 博 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (70261956)
石松 惇 (石松 淳) 長崎大学, 水産学部, 教授 (00184565)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2001年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2000年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 粘液胞子虫 / トラフグ / 寄生虫 / 病理組織 / 浸透圧調整 / 養殖 / Myxidium / Leptotheca / 浸透圧調節 |
研究概要 |
1)「やせ病」トラフグの腸管に寄生する粘液胞子虫について寄生虫学的検討を行い、新種Myxidium fugu,新種Leptotheca fugu,およびMyxidium sp. TPの3種類の形態的特徴と発育過程を記載するとともに、腸管スタンプのDiff-Quik染色および腸管切片のHE&Uvitex2B染色に基づく診断法を開発した。 2)光顕による病理組織学的検討を行い、Myxidium sp. TPとLeptotheca fuguの重篤寄生により上皮の剥離や崩壊が引き起こされることが確認されたが、M. fugu単独感染では顕著な病変がみられなかった。 3)Myxidium fugu, Myxidium sp. TPの感染は、病魚腸管の経口投与、感染魚との同居、感染魚飼育水槽からの排水曝露のいずれでも成立し、生け簀内で魚から魚へ伝播することが示された。 4)Myxidium sp. TPの経口投与による人為感染系において発育動態を調べた結果、虫体が腸管上皮組織内に侵入して分裂増殖し腸管後部まで寄生を拡大するのに20℃では1ヶ月間を要したが、15℃では潜伏感染の状態になり発育しないことが証明された。実験感染魚は20℃で3週目から摂餌が低下し、6週目以降「やせ病」が発生して慢性的に死亡した。 5)感染発病魚では腸前半部の水吸収能が非感染魚に比して有意に低く、浸透圧調節機能障害が明らかであった。感染発病魚の血漿及び尿浸透圧は、非感染魚より有意に高い値を示した。感染魚において、肝臓の高度な萎縮が認められLDH, GOT, GPTも顕著に低下していたことから、「やせ病」発病魚は肝臓機能障害を起こしていることが示唆された。 6)以上の結果より、トラフグ「やせ病」の原因生物は粘液胞子虫Myxidium sp. TPとLeptotheca fuguであること、それらの伝播様式や発育動態は種類によって異なること、病原粘液胞子虫の寄生により消化管からの水分吸収が阻害され浸透圧調節不全に陥って「やせ病」が起こること等が明らかになった。
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