研究課題/領域番号 |
12460115
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物環境
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
長野 敏英 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (10012006)
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研究分担者 |
鈴木 邦雄 横浜国立大学, 環境情報研究院・環境情報学府, 教授 (30018048)
小島 克己 東京大学, 大学院・アジア生物資源環境センター, 助教授 (80211895)
石田 朋靖 宇都宮大学, 農学部, 教授 (00159740)
吉野 邦彦 筑波大学, 社会工学系都市計画専攻, 助教授 (60182804)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | メラルーカ / 泥炭湿地 / 酸性硫酸塩土壌 / 荒廃地 / 森林修復 / 湛水 / 水ストレス / バイオ資源 / 造林 / 光合成特性 / CO_2収支 |
研究概要 |
熱帯泥炭土壌は植物遺骸から出来ており、炭素の巨大な貯蔵庫となっている。しかし、泥炭土壌地域は水管理状態あるいは生態系の変化によって大きな炭素の発生源となることもある。これら熱帯泥炭湿地の多くは、1970年代に入り農地へと開発が進められた。しかし、これら開発地の多くは荒廃地として放置され、大きな炭素の発生源と変わっている。湛水状態、乾燥、酸性硫酸塩土壌、さらに野火の発生が多発しているこれら荒廃地にMelaleuca cajuputiがパイオニア的植物として二次林を形成している。泥炭荒廃地の持続的土地利用を目的に、極悪環境下に置いても十分成育出来るMelaleuca cajuputiの有効利用を目的に研究を行った。Meulaleuca cajuputiの生理・生態特性についての研究はほとんど見られない。そこで、強酸性硫酸塩土壌にMelaleuca cajuputiを造林し、現在の荒廃地を持続的な生態系として利用するための基礎研究を行った。湛水、乾燥条件下におけるMelaleuca cajuputiの成育特性の解析、造林するための基礎知見を得るためにアルミニウム耐性、湛水状態における根の生理特性、野火へのMelaleuca cajuputiの適応機構、炎と高温に対する種子の発芽能維持機構、造林時における植栽方法について調査、実験を行い、多くのMelaleuca cajuputiに対する基礎知見を得ることができた。さらに、Melaleuca cajuputiの生理特性に関する基礎研究を行った。現地で、樹木の水分ストレス状態、成育状態を連絡的に測定する事は非常に困難である。そこで、筆者らが開発した、樹木の直径変化測定装置を取り付け、現地で測定を行った。その結果、茎直径変化による水ストレス指標は、蒸散の低下や生長率、光合成の低下と関連づけられることが明らかになった。荒廃地を修復することを目的に、13種の有用樹木・果樹の光合成特性測定を行った。光強度を0〜2000μmol/m^2/sec、二酸化炭素は350〜950ppmに変化させて測定を行った。その結果、Melaleuca cajupute, Acarcia mangium, Shorea roxburghir, Alstonia sphlata, Oil Palm, Para rubberの樹木の光合成特性が非常に高い事が明らかになった。Melaleuca cajuputeは湛水、乾燥、また野火の遭遇においても非常に強く生き残るでき、今後Melaleuca cajupute材の有効利用について、研究していく必要がある。
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